あなたがやっぱり好きでした 2【N.K】 (ページ41)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:36,858 hit

男子の女子力ページ41

正論中のど正論。

でも。

「大変だねって

言ってきたの、二宮くんじゃん」

こそっと言ったら

「Jが聞いてるのはわかってたしね?

こんなこと言ったって彼らは喜ばないし」

って二宮くんは

軽く人差し指を口に当てて笑った。

…これを他の男子がやってたら

気持ち悪いしひくと思うけど

二宮くんは。

普通に可愛い。

多分、女子である私がやったって

二宮くんの方が絶対可愛いだろう。

そんな二宮くんに野獣役を託した二大王は

一体何を考えてるんだろう。

女子よりも女子力が高そうな野獣なんて

迫力のはの字もありゃしない。

こんな風に思ってたけど

数分後に

練習が始まった頃には

私は考え方を大きく改めることになった。

ベルのお父さんが道に迷って

誤って野獣のお城へと

足を踏み入れてしまうシーン。

一度台本読みをして

そのシーンの出る人たちが

松本くんにアドバイスされてる間に

「なんでこのシーンからなの?」

冒頭からはじめないのが疑問だったから

櫻井くんに聞いてみる。

だけど櫻井くんは

「後々わかるよ」

この後すぐに、ね。

そうニヤッと

笑ってみせただけだった。