あなたがやっぱり好きでした 2【N.K】 (ページ40)

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一番は誰だページ40

わからないところがあったら聞いて

そう言って

櫻井くんと松本くんは

さっきから

先生みたいに教室を巡回してる。

私と二宮くんの会話が聞こえたのか

松本くんがすいーっと寄ってきた。

「そうだよ二人は一番大変だよ?」

…そんなこと

ニコニコ顔で言われましても。

「まあ部活も本番終わるまではほとんど行けなくなると思うけど。

その分こっちで頑張って、絶対に成功させよう。

なっ?」

両手を片方ずつ

二宮くんと私の肩にのせて

ぽんっと叩いてから

去っていった。

私は帰宅部だから

全く差し支えないんだけどね…。

「オーディション待ちの時にも言った気がするけど

アイバカに連れられて舞台班に来た時点で

それなりの覚悟はしてたからね俺は」

肩をすくめて

二宮くんは笑う。

「そうなんだ」

私が相槌をうつと

二宮くんは

「あんなこと言ってるけどさ」

櫻井くん松本くんも

十分離れたところに行ったことを確認してから

少し声を潜めて話しだした。

「一番大変なのは。

やっぱり彼らですよねー」

あ。そうか。

「舞台班全員のために二人はそれこそ一番頑張ってくれるつもりなのに、

俺らが大変大変騒いでたらおかしいじゃん」

確かにそうだ。