あなたがやっぱり好きでした 2【N.K】 (ページ36)

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鳥肌モノページ36

「そこからはわかるよね?」

「今見て、いや聴いてもらった通りだから」

二人に問いかけられて

皆の頭が

上下にこくこくと揺れた。

「その候補の子全員試して。

一番ハーモニーが綺麗だった。

ニノとAさんが」

…そういうことだったんだ?

歌声の相性?

さっき二人で歌わされたのも

皆にハモり具合を聴いてもらうため?

「結果として俺らも万々歳だよね。

ベルも野獣も両方、第一候補にできたんだから」

松本くんが嬉しそうに微笑む。

「本当に、冗談抜きで綺麗でしょ?二人の歌」

櫻井くんも

晴れ晴れとした顔をしてる。

「俺らも鳥肌モノだったし。

選考のために再生してみたとき」

録音だったから今の生歌よりは全然だったけどな、

そう冗談めかしつつも

二人はなおのこと私たちのことを絶賛する。

そんなに合う歌声なのかな…。

自分ではわからないから

当然何も言えない。

二宮くんも

隣で少しだけ口角を上げて黙ってた。

「と、いうことで」

パン

櫻井くんが手を打ち合わせる。

「この二人が今回の舞台の主役です！

はい拍手！」

パチパチと送られてくる拍手。

「あと、実力見せてもまだ異論あるやつはかかってこいや！」

松本くんの一声に

教室の空気が一瞬固まった。

「はいじゃあ今日はもうこれで。

かいさーん！」

あっけなく

皆が教室を出ていきはじめる。