あなたがやっぱり好きでした 2【N.K】 (ページ32)

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二人の笑顔はページ32

「ホントにね。すごかった…」

「こんなことできるんだAさん…」

小さいけど

皆から聞こえてくるそんな声。

ふと隣を見ると

櫻井くんも松本くんも

ね?

って顔して笑ってた。

認めてもらうって

こういうこと?

私

大したことしてない

っていうかできてないのに?

「今のでもう、

Aさんがベルに向いてるって俺らが判断したことには

納得してもらえたと思うけど」

「めっちゃうまいでしょ?俺らが見込んだことだけあって」

櫻井くんは何かを言いかけ

松本くんは自慢げに笑う。

「もっとすごいのはこれからだよ」

櫻井くんも

意味ありげに頬を緩ませた。

松本くんは

何やら教卓の下でゴソゴソしだす。

「オッケー」

そう言いながら

教卓の上に引っ張り出したのは

え?CDプレイヤー?

「はいっデュエット。どうぞ」

松本くんがにっこりと再生ボタンを押して

流れてきたのは

Beauty and the Beast

オーディションでも

ぶっつけ本番で

ベルのパートを歌わされた覚えがある。

まあよく聞く曲なだけ問題はなかったけど。

でも…デュエット?って。

二人で歌うやつ?

戸惑ってると。

「ホラちょっと歌詞かしてよ」

二宮くんが

櫻井くんから歌詞の書いてある紙を奪い取ってきて

自分と私との間に広げた。