あなたがやっぱり好きでした 2【N.K】 (ページ4)

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惚れましたページ4

松本くんが言う。

「惚れたんだよ」

へっ??

大真面目な顔で続ける。

「Aさんの演技。惚れた」

あ、はい。

うん、ね。

そりゃそういうことでしょうとも。

でも

誤解を招くような言い方はよしてほしい…。

「だから」

私を見つめる松本くんの表情はまっすぐで

光の宿った瞳は

揺れない。

「ベルの役。うけてほしい」

そう言って松本くんは

頭を下げた。

「えっちょっ、顔、上げて」

どうすればいいのかわからなくなって

隣の櫻井くんに

助けを求めようとしたら

「俺からも。お願いします」

こっちも頭を下げてた…。

「Aさんにしかで来ないんだよベル!」

「俺らの目の狂いはないはずだから!」

頭を下げつつも

上目遣いで私を見てくる二人。

「わかった、からっ!とりあえず顔上げて!」

イケメン二人の頭下げ攻撃に耐えきれなくなって

思わずそう叫ぶと

二人はパッと笑顔になって

頭を上げた。

「本当?やってくれる?ありがとう!」

「…うん」

ここまで来ちゃったら

引き下がれない、今更。

「マジでありがとう!」

本当に嬉しそうに

握手を求めてくる二人の手を

戸惑いながら握り返した。