あなたがやっぱり好きでした 2【N.K】 (ページ22)

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お言葉はなしページ22

絶対に

女子の誰かには

何かお言葉を頂戴するだろうと

身構えてた私だけど

結局今日は何も言われなかった。

でもこんな

視線ばっかりが突き刺さってくるんなら

面と向かって言ってもらった方が楽なんだけどな…。

放課後

また櫻井くんと松本くんから

舞台班にお呼びだしがかかった。

教室に皆が集まると

「全員揃ったね?よし」

櫻井くんが

「はじめよっか」

松本くんと一緒に

プリントを配りにかかった。

「はいっどーうぞ」

「あ、ありがとう」

前から送られてきたプリントを受けとる。

「あっ相葉ちゃん」

私の前に座ってたのが

相葉ちゃんだったことに今更ながら気づいて言うと

「Aちゃん気づくの遅い！」

不満そうにクレームされた。

ここに相葉ちゃんがいるなら

って

なんとなく変な予感がして

隣を見る。

「どもー」

案の定

隣の理沙の前には

頬杖をついて

顔の片側だけむにぃってなってる二宮くん。

ずっと見てたら

表情が顔に出ちゃう気がしたから

「どーもー」

軽くそれだけ言って

手元のプリントに視線をやる。

これ。

朝はってたのと同じやつ…。

要は

キャスト名簿。

『ベル役:AA』

これ以上！

この字で女子たちを刺激しないでほしい…！