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突き刺さる視線 ページ21
張り出さないで
なんて
いくら言ったって無駄だろうってわかってるから
「朝からお疲れ様」
そう声だけかけて
自分の席に戻った。
しばらくすると
続々と登校してくるクラスメートたち。
『舞台班の人は見てください』
紙の上の黒板に
そうチョークで書いてあって
教室に来て
その字を目に止めると
半分ぐらいの子たちは黒板に寄って行く。
そして
その中の女子の大半は
紙の前を去り際に
私の方を見る。
「あー村人の役かあー」
「元気だしなよきっと上手すぎる子が主役になったら
他の子と差が出ちゃうから目立たない役にしてるんだよ！」
「そうかなあ〜」
「そうだよ！絶対！」
ちらっ。
「なんか意外な配役だね…」
「だね」
ちらっ。
もっとわかりやすいのもいる。
「野獣役の二宮くん楽しみだね〜」
「ね〜！かっこいいんだろうなあ〜♪」
「でもベル…」
ちらっ。
ああもう。
視線が痛い。
私だって
なりたくてなったわけじゃないんだからさ…。
妬まれる筋合いないし。
別に頼み込んで役もらったわけじゃないし。
それ以前に
女子たちの慰め合いだったりとかの
会話が面白すぎる…。
ずーっとあんな会話してて
よく疲れないねえ?
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作者名：りぃん | 作成日時：2017年8月26日 11時
