あなたがやっぱり好きでした 2【N.K】 (ページ20)

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いいこと言ったページ20

「紙を貼りにって?」

そう聞くと

「うん。あれ」

松本くんは黒板を指差した。

あ、なんか貼ってある。

近づいてみると

『二年一組文化祭舞台発表美女と野獣キャスト』

ってタイトルがおどってた。

へー

皆こんな役なんだ…。

ザーッと目を通す。

そこでやっと気がついた。

『ベル : AA』

『野獣 : 二宮和也』

私と

二宮くんの名前が隣り合わせで

一番上に名前が書いてある。

これが

クラス全員に晒されるの…?

そりゃあ

いずれは全員が知ることだろうけど

こんな形でって…。

「なんで私の名前、一番上なの…?」

後ろでニコニコしてる四人に問うと

「主役だもん。

当たり前でしょ?」

なんの悪意もない顔で

松本くんが笑う。

まあそういっちゃえばそれまでなんだけど…。

「大丈夫！

俺だって一番上じゃん」

二宮くんがつかつか歩み寄って来て

自分の名前をどんと叩く。

「このニノちゃんが隣にいるんですから。

安心しなさいっ。ねっ?」

ドヤ顔の二宮くん。

…可愛い。

でも

「絶対、『今俺いいこと言った！』って思ってるでしょ?」

「それ思っても言うなや」

いじってみたくなって

そうつっこんだら

…怒られた。