あなたがやっぱり好きでした 2【N.K】 (ページ16)

今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:36,862 hit

笑えないページ16

「だん！」

私に集まる三人の瞳。

「…」

なかなか口を開かない

いや、開けない私を

「早く言えや」

って二宮くんがせっついた。

…言うしかないよね

言わない以外の選択肢

ないよね。

あー

本当に

これ夢じゃないのかな…。

本当に生々しい

リアルな夢だなんてこと

ないかな?

いやむしろ

そうであってほしい。

どうかそうでありますように

こっそりそう願いながら

私は

「私は…」

観念して言う。

「ベル…?です…?」

沈黙が訪れた。

三人に凝視される私。

ああ…。

そりゃね?

イケメン二人(この際理沙は放っておこう)に見つめられて

本来ならば嬉しいであろう

状況なんだけども。

シチュエーションがちょっと、ね?

きっと

なんでこいつなんかが主役?

って思われてるんだよ…。

勢いに飲まれて返事なんかせずに

断ればよかったかな…。

そうしてた誰に

ベル役は回ってたんだろう…。

沈黙に耐えきれなくなったのか

相葉ちゃんが

助けを求めるような瞳で

二宮くんを見る。

「いや、さ…」

二宮くんが口を開くと

張り詰めたような空気は消えた。

「はっきりしないとわかんないよ。

疑問形だとさ?マジな話なのか、ただの冗談なのか」

困ったように笑う二宮くん。

「あ、冗談なの?」

理沙が聞いてくる。

できるもんなら

私だって

うん、冗談だよって

笑い飛ばしたいよ…。