楽しめるか ページ13
「えーそうなんだ！
理沙ちゃん、俺のファンの役かあー」
正確には
役じゃなくても
理沙はあなたを好いてますけどね
なんて
言えるはずもない。
「そうそう」
理沙はそう嬉しそうに頷いてから
「でもガストンには振り向いてもらえなくて、
結局はお客さんを笑わすためだけのキャラなんだね…」
って
かくんと肩を落とす。
「だーじょーぶ！
お芝居の中だけでしょ！」
相変わらずの笑顔を見せる相葉ちゃんに
理沙はわかりやすく表情を緩ませた。
バレバレだよ理沙。
本人に気づかれちゃっても知らないよ…。
それに
単なる社交辞令かもしれないし?
でも
そんなことを疑っちゃう私より
素直に周りの言葉を受け入れてる理沙のほうが
楽しい人生を送ってるんだろうなって
思ったりする…。
「んで！ニノはニノはー?」
「だからまーくん声抑えろよここ住宅街だから」
二宮くんに
面倒くさそうにあしらわれるも
相葉ちゃんはめげない。
「じゃあ今は俺がドラムロールやるね！
どぅるるるるるる」
「無視すんなや」
二宮くんが苦笑した。
「いいの！
どぅるるるるるる」
二人のやりとりを
おかしそうに見てる理沙。
「だん！」
相葉ちゃんのドラムロールが終わる。
「なにが『いいの！』なんだよ」
二宮くんは苦笑いしたまま言った。
「俺は。
野獣です」
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作者名：りぃん | 作成日時：2017年8月26日 11時
