あなたがやっぱり好きでした 2【N.K】 (ページ1)

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溢れる疑問ページ1

主人公ニ抜擢サレマシタ?

私が??

ベル???

オメデトウ????

自分史上最高の速度で

頭をフル回転させ

考えること数秒。

…ダメだ。

思考が追いつかない。

その結果

「…他の人と間違えてるんじゃない?」

私が口走ったのは

そんなことだった。

「いやいやいやいや」

櫻井くんが笑い崩れる。

「人違いなんかじゃないよ?

Aさんに言ってるの」

嘘だ嘘だ嘘だ。

何この状況。

あ、もしかして、夢?

さっき相葉くんと二宮くんと

話していたのも全部夢?

「あ、痛っ」

試しに自分のほっぺたをつねってみたら

普通に痛かった。

「どう?信じた?

現実だよ」

松本くんが

顔を覗き込んでくる。

…うん。

どうやら現実みたい…。

「なんで…?」

現実だとわかっても

まだどうも実感がなくて

理解しがたくて

聞いた。

「なんでって。

オーディションの結果からだよ」

いとも簡単なことのように

松本くんは答えてくれるけど。

「私、そんな主人公できるような実力持ってないよ?」

オーディションでやらされた

歌だって

演技だって

ダンスだって

ど素人の私より

もっと上手い子たちが

いっぱいいたはず…。