愛しのキキーモラ 7 【ヴィクトル・ニキフォロフ】 (ページ32)

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кукла　（人形）ページ32

朝起きて、すぐさま着替えをしてメイクを終えた海咲は物凄い量の通知に、ヴィー時差忘れてるぅ～と頭を抱える。
最初は３０分刻みの連絡がだんだん狭まり、最後の方は電話もして来ていた様だが三時間前にピタリと通知が止まっている。

「・・・・機内かな？落ちた？」

ヴィクトルに限って電源が落ちると言う事は無いだろうから、機内なのだろうと判断し返信をしておく。

おはよ～｜
起きたら通知がびっしりでびっくりしたよｗ｜
心配してくれてありがとう｜
今日は勇利君と頑張って来るね！｜

「これで、大丈夫よね・・・・？」

寧ろ、これで彼が通知に気づいた後が怖いと少し怯えつつ勇利を起こすことにした。

完璧なメイクと格好に、一瞬誰っ！？と驚くが、表情豊かな様子と声に海咲だと気づき『えぇ！？』と驚きの声を上げる。

「うわあ！どうしたの？
何か忘れてた用事があった！？」

「あ、違う違う違う！
でも、どうしたの！？」

「？何が？」

不思議そうに首を傾げる海咲は、髪形もしっかりと編み込みでセットされており、本当に一瞬誰だかわからない。

「誰かと思ったよ・・・・」

「？あぁ、そんなに違うかなぁ？」

コレ、さっきヴィーからしっかりとメイクとセットする様にって言われたからやり替えたのと不思議そうに首を傾げている。

「しかもね、何故か着る服にヴィーの香水掛けられてたの」

あの人一体何時そんな事してたのかなぁ？と言いながらも、それを普通に来ている海咲にヴィクトルの擦り込みの凄さに慄く。

「そ、そうだったんだ」

「うん。
しかも、髪形の指定付き！
一体あの人何を目指しているの？って感じ」

「そういえば・・・・最近姉さんの雑誌も読んでたよ・・・・」

一体、あの人は何がしたのかと頭を抱えつつ勇利は顔を洗って来るよと起き上がった。