しっぺ返し �� ページ31
「お前は今まで何をしていたんだ？
去年のプログラム、あんなにもアイツはお前への愛を世界中に向けて証明してみせたというのに」
世界中から称賛され、金メダルまで取ったのにと言われ、海咲は気まずげに視線を外す。
「・・・・・・・・・ヴィーに恋人が出来たんだと、勘違いしました」
「はあぁ？！」「何ですって？」
どうしたら、そんな勘違いが出来るのだ！と叱られ、七年会って居なかったらもう終わりだと思っていたと正直に言えば二人が頭を抱えている。
「普通の人間ならそうですが、あのヴィーチャに限ってそれはないと何故気づかなかったのですか」
貴女達、カードの送り合いはしていたでしょうと言われるが、海咲は貰ってないと首を横に振る。
「え？」
「送るだけでした」
家族に妨害者が居るので、と言う海咲にリリアは怪訝な顔をするが、ヤコフはあぁ、と納得する。
「だが、受け取り方法を変えれば良かったんじゃないのか」
「え？」
配達局止めが出来るだろうと言われ、海咲が首を傾げるが、勇利があ・・・と驚く。
「そうだ、海咲ちゃん。
コンビニ受け取りみたいに直接自宅に届かない様に出来るよ」
「・・・・・え？」
知らなかった！と小さく叫ぶ海咲に、何故良哉が教えなかったのだろうと首を傾げリリアに睨まれる。
「な、なんだ」
「彼は海咲の味方で、ヴィーチャの味方ではありません」
「っそういう事か・・・・！！」
寧ろ、ロシアでも妨害されていたのか！とヤコフは頭痛がしてくるっと叫び、取り敢えず明日は朝食から行動を共にして貰う、と約束させると暫く海咲を睨み、わしわしと撫でると無言で立ち去って行き、リリアもそっと頭にキスを落とすとやはり頭を撫でてて行った。
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作者名：若桜 | 作成日時：2018年1月7日 22時
