就活、面接、返事待ち �� ページ36
朝ぼーっとしている海咲の着替えを嬉々としてしているヴィクトルに、目が覚めた勇利は一瞬理解が出来ず硬直する。
「ほら、海咲寝ないで」
「ん〜」
「はい、ばんざーい」
「ばんざ・・・・い」
ふらふらとしている海咲を自身の胸に凭れ掛らせて着替えをしようとするが、突然海咲にスイッチが入ったようで、叫ばれる。
「なっ何してるのっ！？」
「あ、残念。
起きちゃったか〜」
もう少しだったのにぃと、悔しがるのを睨み付ける。
「ちゃんと起こしてって言ったのにっ」
「起こしたよ〜？
でも起きなかったじゃないか」
「うぅ〜」
海咲ってば、寝起き弱いよね〜と笑われ呻いてしまう。
「無防備な海咲も可愛いよ？」
「それと着替えさせられてたのと関連性低くない？」
「俺が着替えさせたかったんだ」
「変態」
「海咲にだけだよ」
今日はどんな格好にする？と楽し気に尋ねるヴィクトルに、海咲は何でこの人朝から元気なんだろうと頭を抱える。
「ね〜海咲〜？」
「ヴィー、この手何？」
パーカーの裾から入り込んだ手が、腹部を撫でており思いっきり抓る。
「痛っ」
「お腹は、ダメ―！」
どうせぷにぷにだもん！と涙目になる海咲は、起きて唖然としている勇利と目が合い息を飲み・・・・次の瞬間を真っ赤になってドン！と勢いよくヴィクトルの胸に顔を埋める。
「わっ・・・と海咲？」
「〜〜〜〜〜」
突然、抱き着いてきた海咲に驚きつつ嬉しそうに抱きしめたヴィクトルは視線を上げて顔を真っ赤にしている勇利になるほど、と笑い口の前に人差し指を持ってくる。
「(Shhhhhh)」
コクコクと頷く勇利に良い子だね、と目で笑うと、そっと海咲の頭にキスを落とした。
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作者名：若桜 | 作成日時：2018年1月3日 23時
