俺の愛しいキキーモラ7【ヴィクトル・ニキフォロフ】～世界フィギュア選手権～ (ページ48)

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ファインダー　③ ページ48

なんだ、じじいも来たのかよ、と斜に構えるユーリに海咲が手を振ると、フン！とそっぽを向かれる。

「・・・・ユリオ」

「ンーだよじ・・・・！？」

がっ！と顎を掴まれ無理やり目を合わされたユーリは、表情の無いヴィクトルに息を飲む。
ぐぐぐぐ・・・と上に持ち上げるヴィクトルと、顎を掴まれた手を外そうとするユーリのやり取りに止めるべきだろうか・・・と首を傾げていると、肩をぽんと叩かれ振り向くと勇利が首を横に振っていて、そっかと頷く。

「勇利君、苦労してるんだね」

「海咲ちゃんがヴィクトルの傍に居てくれたら大丈夫」

僕じゃヴィクトルを止められないと言われ、なにそれ～と笑うと、本当だよ！？と驚かれる。

「でも、ヴィーも喧嘩する相手居たんだね」

「・・・・・いや、今までは笑ってスルーだったそうだよ」

「え？」

ヴィクトルが怒るのは海咲ちゃんに関係する事だけだから、と言われ今も？と首を傾げる。

「私、何もされてないけれど」

「・・・・・無視したのが癇に障ったんじゃないかなぁ」

「ええぇぇ・・・・・」