俺の愛しいキキーモラ7【ヴィクトル・ニキフォロフ】～世界フィギュア選手権～ (ページ45)

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硝子の鑢　④ ページ45

合流した勇利とディナーに行こう！と誘うが、二人で行って来て良いよ？と笑う海咲にヴィクトルはえ？！と驚く。

「海咲は行かないの？
お腹が痛い？
気分が悪い？」

気づかなくてごめん、大丈夫？と心配するも、首を傾げられる。

「え？
特に体の不調は無いよ？」

「なら・・・何故？」

海咲が食べないって言うなんて・・・・と言われ、だって今日女子のSPだよね？ともう一度首を傾げられる。

「え・・・・・見に行くの？」

「うん、だってミラの事応援したいし」

だから、二人は行って来て良いよ～と笑う。

「・・・・・・勇利と二人で行っても意味が無いよ」

「そうだよ海咲ちゃん！
ヴィクトルが居ないと危ないよ！！」

必死に海咲にヴィクトルと居る様に言うが、でもお腹空いたんでしょう？と返され勇利は違うんだーと冷や汗が噴き出す。

「海咲、俺が一緒に居たら・・・・ダメ？」

「え？」

「何故、自分だけ行こうとするんだ。
こういう時は俺を誘ってくれても良いじゃないか」

酷いよ！俺達夫婦なのに！！と言うが、だって・・・と戸惑われてしまう。

「でも、興味がない事に付き合わされるのって、辛くない？」

ヴィー、女子にはあまり興味ないんでしょ？と言われそういう訳じゃないよ！と慌てて言い募る。

「でも、一昨日もだったよね？」

「う゛っ」

それは・・・・と言い淀むヴィクトルに、くすくすと笑った海咲は冗談だよ～と目を覗き込む。

「一緒に行ってくれる？」

「っ勿論だよ！」