リンパマッサージ ページ17
午前中は辺りを散策しながら食べ歩き、大道芸人の写真を撮りまくった三人は、三人のグループトークにアルバムを作ってシェアすると、それぞれの視点の違いに盛り上がる。
「ヴィー流石だね、雑誌のスナップ見たい」
「海咲のはフォーカスする場所が俺と違うんだけど、どうやって見つけているの？」
「え？そう？？」
そんな事無いよ？ねー勇利君！と振られ、うっかり身長差かなぁと呟き蹴りを入れられた。
「勇利君嫌い！」
「海咲！蹴っちゃダメだよ！！」「ごめんなさい！！」
今日はサブリンクの練習に参加後、ディナーを予約しているから☆とキラキラしながら勇利を引き摺って行ってしまい、ビビアンとそのスタッフだけでまた残された海咲はくすくすと笑っている彼女に頭を下げる。
「我儘ですみません」
「慣れているわ。
それに、彼の紹介で顧客もVIPばかりだから」
「本当ですか？」
「えぇ・・・・ふふ、日本人って本当に謙虚よねぇ」
とても同じ年と思えないわ、とくすくすと笑われてしまうが、海咲はだってヴィクトルは我儘過ぎると溜息を吐く。
「あら？
ヴィクトル？」
「はい・・・・・うん？？」
きょとん、と見つめ合ってしまったビビアンはそう言えば日本人って相手に合わせて様々な言い方を変えるのだったわと思い出す。
「富美香に似ているのね」
「え！？」
彼女も私の顧客よ？と笑う。
「孫です・・・・」
「知っているわ？
あぁ、そうそう。
貴女も彼女も施術費は全てヴィクトル持ちになっているから何時でも呼んでねｖ」
滞在費も航空チケットも込みで金額提示しているから連絡くれればすぐに行くと言われる。
「はあ・・・・・」
「ふふ、因みに富美香もリンパあんまり流れていなかったのに若々しいと思ったけれど、貴女もなのね」
元々持っているリンパの量が多いのかしら、と日本人の容姿に対して考え込んでいる彼女に、海咲はさぁ・・・？と首を傾げた。
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作者名：若桜 | 作成日時：2018年8月30日 20時
