あぁ愛しのキキーモラ２【ヴィクトル・ニキフォロフ】 (ページ8)

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雪の中に咲く花　④ ページ8

「すぐ後ろに居たのにっ」

「離れてごめんなさい」

ヴィーは悪く無いよ？と苦笑するが、ヴィクトルは瞳を潤ませて手首を凝視している。

「っていうかさ、アイツなんで家族は誰かに預けたりしないの？」

姉に迷惑かけるなら、例え家族でも連れてきちゃ駄目じゃない！と言うが、海咲は思春期なんじゃない？と笑う。

「それでも、ある程度は自分で制御出来るはずよ」

それこそ、五月蠅く言われたくないなら、此処には来ないで遊びに行くとかさ～と眉を顰める。

「少なくとも、人を傷つけるのは人としてないわ！」

女の子の体はデリケートなのよ！？と代わりに怒ってくれているミラに、海咲はくすくすと笑う。

「Спасибо」(ありがとう)

「海咲もよ？
理不尽な事されたら抗議しなきゃ！！」

「する前にヴィーが助けてくれたの」

格好良かったｖと笑う海咲に、ヴィクトルの眉が下がる。

「そんな事無いよ。
もっと早く気づけば海咲が怪我しなくて済んだのに」

「怪我っていう怪我じゃないよ」

壁に激突したと思えば全然痛くないからｖと言えば、普通壁に激突なんてしないから！と突っ込まれた。