あぁ愛しのキキーモラ２【ヴィクトル・ニキフォロフ】 (ページ32)

今日:17 hit、昨日:2 hit、合計:39,780 hit

妻と婚約者　② ページ32

「やぁ」

「こんばんは」

「どうも・・・・」

にこやかなヴィクトル、苦笑を浮かべている海咲、諦めの表情をしている勇利にJJ達を背に庇う様に体を入れるJJの両親に、ヴィクトルは目を瞬かせるがにっこりと笑う。

「この間は紹介出来なくて悪かったね」

「は？」

怪訝そうな顔をする両親達にヴィクトルはくすくすと笑いラウンジからの帰りに会ったのだと笑う。

「改めて紹介するよ、俺の妻で海咲・ニキフォロフだ」

「宜しくお願いします」

ふわり、と春風の様に穏やかな微笑みに呆気にとられる息子達に母親がこちらこそ宜しく、と答えると、海咲が戸惑う空気に感づいたヴィクトルが腰をぐっと抱き寄せる。

「婚約者との結婚式には是非呼んで欲しいな」

スケーターの妻同士、仲良くしてくれる？と問われイザベラはにこやかなのに威圧の凄さに体温が下がる。

「ヴィー」

「ん？」

その時、諫める様な声音で海咲が呼び、彼の視線が自分達から海咲に移った瞬間、体の強張りが緩み、ヴィクトルの威圧に飲まれていた彼らはその威力に戦慄する。

「意地悪しない」

「意地悪何てしてないよ★」

意地悪な人、嫌いっと日本語で囁くと、目に見えて顔がさぁっと蒼くなった彼に同じく日本語で勇利が当たり前だよ、と援護する。

「ちゃんと、交流のお手本見せて」

「Да...(はい・・・・)」