あぁ愛しのキキーモラ２【ヴィクトル・ニキフォロフ】 (ページ4)

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シャンパン　② ページ4

酷い目にあったよ～と涙目で帰って来たヴィクトルは、シャンパンを飲んでいる勇利とクリスを見て、オレンジジュースを飲んでいる海咲に飲まないの？と首を傾げる。

「うん」

大丈夫～と笑う海咲に、ヴィクトルはこれ、度数高くないから大丈夫だよ、と手渡そうとするが、慌ててクリスが止める。

「ヴィクトル、海咲もこう言ってるし、押し付けると嫌われるよ」

「え？」

「そ、それよりも・・・・ほら、肉料理出来立てが出て来たみたいだよ？」

「・・・・・・・・何があった」

急に不機嫌になり、目が据わったヴィクトルにクリスは目を逸らし、ビクつく勇利に眉を顰める。

「ヴィー、怖い顔してるよ？」

「海咲、一体何があったの？」

俺だけ仲間外れかい？と悲し気な彼に、海咲はさっき同じやり取りをしたのだと苦笑する。

「え？」

「私、酒癖悪いらしくて」

飲む量は凄いけど、記憶も失くすから、と言えば違うよ？とヴィクトルが首を傾げる。

「え？」

取り敢えず、あんまり酷かったら止めるから大丈夫！と手渡された海咲はコクリと口に含み、口腔内に広がるフルーティーな香りと甘さに『美味しい！』と笑う。

「ね？」

「うん！」

これ好き～と笑う海咲に、クリスは勇利に『海咲の酔った所知らないの？』と聞けば、専ら車で遊びに来てたから飲酒した所見ていないんだと返す。

「これ、大丈夫かな？」

「さぁ・・・・」

もし、二人とも酔った場合、僕が連れて帰らなきゃなのかなと言えば、「アレー(がんばれ)」と苦笑された。