あぁ愛しのキキーモラ２【ヴィクトル・ニキフォロフ】 (ページ26)

今日:18 hit、昨日:2 hit、合計:39,781 hit

ダンスバトル　⑦ ページ26

日本人が中心になって踊る今年のバンケットに、クリスはすごいね、とコーチに言えば今年は品格が保たれて何よりだと鼻を鳴らす。

「ふふ、勇利も楽しそうだしね」

「・・・・まぁ、あれだけボロボロの演技をしたのに引き摺る様に連れて来られて楽しめなかったのはわかるがな」

今年は、コーチが自ら人の輪に入れて貰えた様だが、と見つめる。

「あの日本人は化けるな」

「勇利は自分が思っている程平凡じゃないからね」

運も実力の内なんだけど、と言えば何よりも彼の幸運はヴィクトルが専属コーチになり、自分の幼馴染がヴィクトルの幼馴染でもあったって事だろうなと肩を竦める。

「ヴィクトルは自分の興味がある所にしか留まらんからな」

「ん～・・・・勇利のコーチは、違う様だよ」

ヴィクトルが自分で見つけて、押しかけコーチになったんだって、と言えばそれでもだ、と首を振られる。

「喧嘩してまで、誰かの傍に居続ける事が出来ているのは、間に海咲がいるからっていうのがでかいぞ」

ヴィクトルは海咲には絶対に嫌われたくない、勇利は海咲に無条件で守るべき弟、だろ？というコーチに、いつの間に調べたの？と問う。

「調べるもなんも、ヤコフに聞けば一発だったぞ？」

勿論、アイツは海咲が二人の幼馴染じゃなけりゃ、もっと早くコーチなんぞ辞めて戻って来た筈だと管巻いていたと肩を竦めた。

「そう？
・・・・これ幸いとばかりに、海咲を探す為に日本を放浪しそうじゃない？」

「あ」