遭遇 ページ7
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ふと空に目をやると、青空を背景に蝶々がひらひらと待っていた。
小さくなってからは叶内の前で演技こそしているが、やはり勘づくのか「大人っぽくなりましたね」と言われることが増えた。
たまには子供らしいことをしてみるか。
私はひらひらと視界を舞う蝶々へと足を向ける。
綺麗な蝶々だ。
目で追いながら、次第に足は駆け足になり、ついには走りだす。
不思議だ。
なんとなく、目を惹いてしまう。
自由に、ひらひらと飛んでいく蝶々が手の届く距離にある。そっと手を伸ばした時、私は辺りが見覚えのない場所なことに気がついた。
『わあ……』
周りを見渡せば、手入れのしてある立派な庭だった。風に揺れて擦れ、音を鳴らす新緑。石畳が敷かれていて、鹿おどしの軽い音が鼓膜を優しく揺さぶる。
まるで映画の世界のような美しさに感嘆の声が漏れた。
石畳の敷かれた小道をを歩く。
きっと敷地内だろう。出ていかなければ、という焦りと裏腹に私の足はどんどん奥へと進んでいく。
もう先程の蝶々なんて忘れて、私はその景色に目を奪われていた。
とぽん、と軽く水が跳ねる。
ゆったりと視線をむければ池があった。
緩慢な動きで近付き、しゃがみこんで池の中を覗きこむ。色とりどりの鯉が、水を書きながら鰭を翻し、悠々と泳いでいた。
濁りなんて知らなさそうな、綺麗な水。
私はそっと、手で薙ぐように水面を撫でる。
「おい」
水面に手が触れたその瞬間、後ろから声が聞こえた。
私は素早く立ち上がって、パッと声のした方に振り向く。
『ぇ』
勝手に人の敷地内に入り、庭を探索したというやましさから、見つかったことに恐怖する。しかし、その声の主を見てしまえば、そんな気持ちも一気に消し飛ぶ。
「お前誰だよ」
透き通るような白髪に神々しいくらいの銀色の光沢がつたっている。瞳は宝石のような輝きを帯びた青。
似ている。……いや、間違いない。
私の最推しの一人。
『五条悟……』
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おかず(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます。本当に励みになります！続編も合わせてお楽しみください (2022年12月19日 20時) (
レス) id: 61116f8e5d (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めちゃくちゃ面白いです…!!夢主ちゃんの心境に共感の嵐で雨あられ(は？)続編是非とも見たいです！更新頑張って下さい！楽しみにしてます！ (2022年12月16日 20時) (レス) @page40 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
おかず(プロフ) - マリオットさん» 大好きだなんて、凄く嬉しいです！ありがとうございます。更新頑張ります！ (2022年11月20日 19時) (レス) id: 61116f8e5d (このIDを非表示/違反報告)
おかず(プロフ) - 一条ルナさん» 本当ですか？そう言って貰えると幸いです！今後もどうぞお付き合い下さい (2022年11月20日 19時) (レス) @page38 id: 61116f8e5d (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - 一条ルナさん» 私もです。一条ルナさん！てことで作者様、需要あるのでよろしくお願いします！！私、この作品大好きなので。 (2022年11月19日 15時) (レス) @page36 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎ | 作成日時：2022年8月19日 16時
