♯４ 傷跡 ページ4
「あ、エリン師！」
１人の学童に見つけられたと思えば、あっという間に中等１段の学童に囲まれてしまった。
「背中の傷、痛くないの？」
(そうか… 知ってたんだ)
シロンは私の腕を掴み、心配そうに上目で私を見つめる。
「ええ。大丈夫。でも無理すると痛いかな…」
と、その時、始業の鐘がなった。
「ほら、教室に入って！」
(もうすぐ２段か…)
時が経つのは早いものだ。
彼らもあっという間に３段になってしまうだろう。
(私は…変わるのかしら)
教壇に上がるのにもすっかり慣れた。 でもやはり、その自分は面映ゆく感じた。
「うっ……」
その瞬間、視界が真っ白になり、地面が揺らいだような感覚に襲われた。
「エリン師!? エリン師!!」
冷たい木肌が頬に触れる。
私は何をしているのだろうか。
「…まったく、ばかな真似をしたものね…」
「…申し訳ありません」
ここはどこだろう。 顔を傾けると、見慣れた雑貨が目に入る。
「私の…部屋？」
師の顔を見るのが恥ずかしく、布団を被った。
「布団を被るんじゃありません!!あなたは本当変わらないわね…」呆れた表情で私を見つめる師は、白い物が多くなった気がする。
「無理しないのよ、それと、真王の勅命で、教導師が二手に分かれてラザルに行くことになるけど、あなたはラザルへ行ってちょうだい」
「…分かりました」
�爛薀競覘瓩畔垢い申峇屐�胸の冷ややかな不快感が甦った。
(…行きたくない)
何をされるのだろうか。
(王獣を…縛りたくない)
あの出来事でそれは痛感したことだし、彼らを縛ることは自分をも縛ることだと私は知っている。
そうこうしている内に出発の日が来てしまった。
�牴�獣の翼の変色の原因を突き止めよ�瓩箸い�真王の勅命で、実質私１人が原因究明にあたることになるらしい。
「…行って参ります」
後ろに流れる景色を眺めながら、私は自分自身に住み着いた暗い気持ちと闘っていた。
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冴野(プロフ) - 私もイアエリ好きです！更新頑張って下さい。 (2014年8月16日 1時) (
レス) id: 854f9bbd69 (このIDを非表示/違反報告)
ＸＯＯ - 他のも見てみたいです。（！−！）是非書いてください。 (2013年10月30日 16時) (レス) id: 3cf93702ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：erincha@ | 作成日時：2013年5月3日 9時
