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水で冷やしたタオルを
誠也くんの頭に乗せるとその冷たさに、少し眉を顰めた。
末「んん」
「あっごめんごめん」
末「…もっとゆっくり乗せてや」
目を閉じたままだけど、誠也くんが話せるようになって少し安心した。
末「演説は終わったん？」
「え？ううん？途中で抜けたよ」
末「…ごめん、見たかったやろ、好きな奴の
わざと倒れたわけやないで」
「なんで誠也くんがわざとそんなことするの」
とりあえず喋らないで寝ててほしい。
話す声も、か細くて、切なくて。
末「ほんまにわからんの？」
誠也くんが、ゆっくり目を開けて私を見た。
くりっとした目がまた
スポーツ大会の時みたいにキラキラしてみえた。
「わ、わかんないよ
もう、飲み物買ってくるから寝てて！」
意識しないように誠也くんのベッドから離れようとしたら
ぱしっと手を掴まれて、そのまま握られる。
末「…横におって」
キラキラ継続中。
体調の悪い人にそんなこと言われたら
また椅子に座り直すしかない。
少女漫画みたいな出来事だけど私と誠也くんだし。
でも、誠也くんのその視線は友達に向けるようでもない気がして
私はただただ困ってしまう。
末「…Aの考えてる事、聴こえたらええのに」
呟いて
その声は静かな保健室に溶けて消えた。
「え…」
末「俺がゲーセンで抱きしめた時も
バスケん時も
好きな奴ほって、今俺の横居んのも
Aはどう思ってんのやろ」
呆れたように笑ってみせる誠也くん。
繋がれた手を優しく指の腹で撫でるから
いやでも意識してしまう。
私だって
考えてる事がわかるなら
なんでそんな事聞くの？って
誠也くんに聞きたいよ。
草「先生おったわ！
ハイあと飲みもん！」
バンッと扉が勢いよく開いて
ものすごいタイミングでリチャくんが先生を連れて帰って来た。
繋がれた手は誠也くんから
ぱっと離されて。私は少し安堵した。
リチャくん、めちゃくちゃ心配してたんだろう
汗がおでこから垂れてて
先生もおばちゃんなのに息切らしてリチャくんに手を繋がれて一緒に走って来たみたい。
ベッドの上にアクエリとポカリが2本ずつドサッと雑に投げるリチャくん
末「こんな飲めるかアホ！」
誠也くんはいつもの話し方になったけど
こんどはキラキラして見えるの、
全然無くならなかった。
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soda(プロフ) - ひなさん» ひなさま感想ありがとうございます！わーーーキュンキュンしていただけて嬉しいですTT すこし長くなってしまいそうですが、頑張ります！感想ありがとうございました♡ (2022年3月25日 23時) (
レス) id: fa14f2d252 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - はじめまして☻ 読みやすくてリアルで凄くキュンキュンします！！更新楽しみにしてます！！ (2022年3月25日 1時) (レス) @page17 id: 66da10a625 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：soda | 作成日時：2022年3月23日 8時
