こんな展開望んでません (ページ37)

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聖なる夜　ただ君を思う　樹編ページ37

忙しいと知ってたけど少しでもAさんと会いたいと我が儘を言ってみた。

　「剛典くんと約束してるの。
会う訳じゃないけど、聖なる夜にいっちゃんと会う勇気はないよ」

　恋人達の夜を過ごせるような関係じゃない。
暗にそう言われてしまえば何も言えない。
俺やAさんの年齢がもう少し近ければ無理矢理にでも会いに行った。
何も考えずにがむしゃらに恋ができたら幸せなのにな。

　Aさんの働くスーパーのレジスタッフはシーズンに合わせて時々コスプレしたりする。
お祭りの日に浴衣きたり、ハロウィーン時期に様々なコスプレしたりする。
今回もサンタのコスプレ姿で働くらしいから見に行きがてら買い物しようって陣さんに誘われた。

　ハロウィーンの時にそれを買い物しにいった颯太と恭平くんがめちゃくちゃ興奮して、Aさんシンプルで控えめやのにめちゃくちゃ可愛かったですってライングループに送ってきたけど、見には行けなくて。
あの時は本人に甘えてみんなに内緒で、黒猫の耳のカチューシャと鈴のついたリボンを着けたAさんの写真を本人に送ってもらったんだよね。
今回もサンタコスみたいから写真欲しいとはいったんだけど見に行って、話せないのは辛いからスーパーには行かなかった。

　ちゃんと出勤前に誰かに撮ってもらって送ってくれた写真。
サンタガールではなくて、サンタさんなのにこんなに可愛いとか無理なんだけど。
若い子はノリノリでサンタガールとかちょっと色気あるやつとか着てるけど普通のだよって送られてきたけど、サンタの帽子だけで破壊力ヤバイ。

　