こんな展開望んでません3 (ページ3)

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もう少し一緒にいてページ3

二人でタクシーに乗って、Aちゃんに「もう少し一緒にいたいけど、うちに来てもらったらなにもしない自信ないからちょっとだけ家に行ってもいい?」ってお願いしたら困った顔で「剛典くんの家に行くなら大丈夫」って言うから「本当に無理だよ。
キスとかで止めたりしないよ」

　「剛典くん以外とも二人きりであってるような気持ちを決めきれない私でもいいなら私も剛典くんといたいから」

って言われた。
これはもしかして他の人とも何かしらあったんだろうか？
誰とでもするような人ではないだろうし、やったから付き合うとかいう歳でもない。
少なくとも抱かれていいと思うぐらいには惹かれてくれてるんだったら抱きたいのが本音だ。

　どうしようかと考えていたらAちゃんが俺の手を握る。
「嫌われちゃった？」

　「俺はね、Aさんが思ってるよりもAさんが好きだから最後が俺になれれば誰と何しようがいいって思ってるし、好きだからやれるもんならしたいし、身体の相性も大切だと思わない？」

　「思うよ」

　「じゃあ試してみて」

　「天下の岩ちゃんに何言わせてるんだろ」

　「今はただの岩田剛典だよ」

　Aちゃんは俺が握り返した手を離すこともなく二人は俺の家に向かった。

　Aちゃんを先におろして合鍵を渡して最初に入ってもらい、俺は近くのドラッグストアまでタクシーに乗った。
ここお酒とかつまみまであるから助かる。
まぁ目的はそれではないんだけど。

　帰って、鍵をあけて入ったら電気がついててホッとした。
Aちゃんはソファーに座ってた。
「帰ってたらどうしようかと思った」

「帰らないよ。
ここまで来てそんな失礼なことしないよ」

　抱き締めて、ずっと触れたかった唇に唇を重ねた。
「俺、もう止まらないよ」

　「剛典くん、シャワー「浴びるなら一緒に。
でもとりあえずベッド行こ。
もう俺、我慢できない」

　「私、何年もしてないのに「それ余計煽ってるじゃん」

　数日前に直人くんとたくさんキスをしたあの部屋で真剣に私を好きでいてくれてる剛典くんと過ごすのはダメだと思った。
もう今年で四十歳で、キスしたから抱かれたから付き合うなんてことはないだろうし、次付き合う人が最後なんじゃないかと思ってるから剛典くんの言う通り身体の相性も大切だと思ってしまった。
何より熱を帯びた剛典くんの顔が男らしくて剛典くんが欲しかった。