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手越side
ーウィー…ン
朝の10時過ぎ
ギャラリーパレットに到着
「うわ…すげぇ…」
サングラスとマスクを外しながら一歩足を踏み入れると
真っ白な空間に
Aちゃんの作品がたくさん飾ってあった
正面には
この前まっすーとアトリエで見た
兄妹で繋いでいる手の絵
あの時俺はこの絵にすごく惹かれて
切ないような
歯がゆいような
でもなんか
モヤモヤしたヤキモチみたいな気持ちも浮かんで
目が離せなかったんだ
よく見ると、題名が書かれたタグには赤いシールが貼られている
そっか
これも売れたんだ…
〇〇「お気に召しましたか?」
絵に見とれていたら、隣から男性の声で話しかけられた
振り向くと、そこにはラフなスーツ姿の男性がいた。
歳は…俺より少し若いのかな?
「あなたは…?
岡本「失礼しました。わたくし、ここのオーナーを務める
岡本圭人と申します。
あなたは…失礼ですが、テレビに出られてる方ですか?
え…(汗)
俺の事あまり知られてない?
そこそこ人気あんだけどなぁ…オレw
「あ、どーも。NEWSの手越祐也です。」
爽やか笑顔で答えた
すると
思いのほか彼は一瞬キョトンとした顔をしたあとすぐに手をパンッと叩いて
岡本「あぁ。スポーツニュースでサッカーのキャスターをされている方ですね?思い出しました!
そうですかぁ。わざわざありがとうございます♪」
…
これはボケなのか天然なのか…
まぁあながち間違いではないけども…
ちょっとコメントに困っていたら
〇〇「オーナー?お客様ですか?」
また奥から、今度は女性の声
これは聞いたことあるぞ…
A「あっ…、手越さん!来てくれたんですね!」
目が合った途端、彼女は満面の笑みでオレのそばまで駆け寄ってくれた
程よい身長差といい
ちょっとオレを見上げてくるこのアングルといい
このまま抱き寄せたくなる
ーーって、何考えてんのオレ…
「今日が最終日だってラインくれてたじゃん。
だからすぐそこのジムに行くついでに寄ったの。
大盛況だったんだね。
全部売れるなんてすごいじゃん」
態勢を変えるフリして少しだけ距離を置いた
こんなに慎重になるの初めてかも
岡本「Aの知り合いなの?
A「はい♪NEWSの手越さんですよ。知らないんですか?
岡本「知ってるよ。ニュースキャスターしてる人でしょ?
A「へ?」
あぁ〜…w
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作者名:eriko0826 | 作成日時:2018年5月12日 19時