ー ページ27
さくらいside
ーピッ
プルルル、プルルル
倉科『ーもしもし？
「あ…俺…。今はお昼かな？」
Aさんがかずなりさんと電話している間
俺はアパートの屋上でカナに電話をかけた
なんとなく一人でいたくなくて…
倉科『ーどーしたの？なにかあった？
カナの声…
落ち着くな…
「あのね…今…ーー」
俺はなんだか堪らない気持ちになって、Aさんとかずなりさんの事をカナに話した
ー
倉科『ーどーりで、わたしが置いてかれたわけだw
「あれ。残念だった？」
カナはランチをかずなりさんと行く予定だったらしい。
お嬢様…電話をかけるタイミング、ナイスです…
倉科『ううん、とんでもない。
おかげであなたの声が聞けるもの』
カナ…
「ーーフフッw…
倉科『なんで笑う？？
「いや…w嬉しいなと思ってさ…？」
この子は自分の気持ちをストレートに言ってくれるんだな…
倉科『ねえ、しょう
「なに？
倉科『また我慢してるでしょ
「ーえ？
倉科『わたしの前では我慢しないでよ
「カナ…俺のそばにいないじゃないか
倉科『わたしはいるよ？あなたの中に。あれ、まだいなかった？
「…ううん。いるよ…。あの日からいつも思ってる。
倉科『じゃぁ…、今は泣いていいんだよ
ーーえ？
「何言ってるの…w
倉科『だって…。声…震えてるもん。』
ーー……っ
「ーーフフッ…wバカだねー…俺は…。
主人の幸せは主人が決めるのにね…
使用人が出しゃばっちゃだめなのにね…w」
言いながら
涙がポロポロこぼれた
倉科『そんなに、あなたはうちの増田を信頼してくれてたんだね…。
彼もね？今になって後悔してるよ。
自分から終わりにしたこと…。
でも、彼女もやっと前に進むって決めたなら、それを受け止めるのもあなたの役目なんじゃないかな…』
ーー俺の役目…
そうだね…
「ーッハァ…。カナに会いたくなった。
倉科『ホント？嬉しい
「もうすぐ留学も終わるからさ。その時逢いに行く
倉科『またあなたのお嬢様に怒られるかな？w
「俺も話すよ、あの人にきみのことを。
俺にもすきな人ができましたって。
倉科『…なんか照れるな／／
「なんでだよw
『ーーピピッ』
あ、キャッチだ。電話終わったみたい。
それじゃ、そろそろ戻るね？
倉科『うん、おやすみ、しょう
「うん…おやすみ…カナ。」
ーーピッ
「ーもしもし、ーーはい、ではそちらに戻ります」
ーーピッ
「ふぅ…。行くか…」
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作者名：eriko0826 | 作成日時：2018年4月24日 8時
