第84話 ページ42
ルカside
最近月島の様子が少し変だ。そう感じたきっかけは、先日寮への帰り道に月島と偶然鉢合わせた時の事。
その日、日直の当番だった俺は鳴海先生に雑用を頼まれすっかり帰りが遅くなっていた。
ルカ：「もうこんな時間か…全くナルの奴、自分の雑用を押しつけやがって。」
そう一人言を呟きながら、すっかり薄暗くなった寮への帰り道を一人で歩いていると、不意に後ろの方から誰かに声を掛けられる。
ルカ：「その声は、月島か？」
そう声のした方を振り向くも彼女の姿は見えず
辺りをキョロキョロ見回していると
貴方：「上よ。木の上。」
と言う彼女の言葉と共に彼女は、俺の背後に有った木の上から降りると月明かりの下、俺の前に姿を現したのだった。
ルカ：「月島こんな時間にどうして？」
そう何気なく月島に問い掛ける俺に、月島は綺麗な笑みで答える。
貴方：「やらなきゃいけない事を片付けてたらちょっとね。ルカ君こそこんな遅い時間に帰りなんて珍しいわね。何か悪さでもしたの？」
との私の珍しくもわざとらしい問いに、ルカ君は呆れ顔で小さくため息吐くと
ルカ：「そんな訳ないだろ。日直でナルの雑用に付き合わされてただけだ！」
私の思わぬ発言に腹を立てたルカ君は、そっぽを向き怪訝な表情で仕返しのつもりなのか
ルカ：「月島こそ木の上なんかでなにしてたんだよ？こんな遅い時間にお前の方こそ何か悪さでもしてたんたじゃないのか？」
との発言に私は妖しげな微笑みを浮かべルカ君の口元に人差し指をそっと当てると
貴方：「ルカ君…貴方は何も知らなくていい。もうこれ以上私に深入りしないで。」
そう俺の目を真っ直ぐ見つめ話す月島の表情はいつになく意を決した面持ちで静かに俺を見つめていたのだった。
これ以上何も聞くなと言わんばかりに…。
そんな雰囲気を彼女から感じ取った俺は、月島に掛ける言葉が見つからなかった。
ルカside終了
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かぴ(プロフ) - 舞さん» 舞様。応援コメントありがとうございます！これからも楽しんで頂ける様な作品作りをしていきます！コメントありがとうございましたm(__)m (2019年5月2日 22時) (
レス) id: e2ca91722a (このIDを非表示/違反報告)
舞 - 続き楽しみにしてます！ (2019年5月2日 14時) (レス) id: bf1b0cff62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋桜 | 作成日時：2019年4月18日 23時
