第67話 ページ24
貴方side
(この先に一体何があるんだろう。奥が薄暗くて先が見えないけど…)そう思いながら階段を降りていると、ふと姫様の忠告が頭の中に甦ってきた。
姫様：「案内された所以外の場所へは決して立ち入らぬ事。それを破れば何が起こっても知りませんよ。」
そう私に忠告した時の姫様の表情はまるでこの先起こるであろう事件を予測しているかの様に思えてならなかった。
宛もなく薄暗い道を歩いていると奥に進んで行けば行くほど空気が重苦しくなり私の感じていた不安は確信へと変わっていく。
その確信は現実の物となり…少し広い所へ出た私を待ち構えていたのは、ペルソナだった。
ペルソナ：「おや…想像していた客人とは違う客人のお出ましとは。まぁいいだろう。お前にも一働きして貰おうか。」
そう冷たく微笑みながらペルソナの口から発せられた任務の内容は私にとって余りにも残酷な物だった。
ペルソナ：「これからお前の後を追ってくる奴等の中から日向棗をできるだけ無傷で捕獲し私の元へ連れてきなさい。尚任務遂行の邪魔になる奴等は切り捨てて構わない。」そう顔色一つ変えずに話すペルソナにこっそり記憶操作のアリスを使いながら私は尋ねる。
「棗君は、貴方に引き渡した後どうなるのですか？任務なら普通に頼めばいいのでわ？」そう探りながら棗くん捕獲の理由を聞くと
ペルソナ：「棗の処遇に関してお前に話す事は何もない。余計な詮索は時に自分の身を滅ぼす事にも繋がる…。」
「まぁ精々お前もこれ以上学園に目をつけられない様気をつけて学園生活を送ることだ。」とだけ話すと強制的に任務へと向かわされたのだった。
任務場所へと向かう途中先程ペルソナから読み取った記憶を頭の中で整理していく。
(何かに阻まれ断片的にしか記憶を見る事が出来なかったが…棗君を幽閉すると話している初校長とペルソナの話を見た後…何故か一瞬目の見えない女の子とペルソナが地下牢で話している光景も映ったのだった。)
「あの女の子は、どうしてそんな地下牢に居るんだろう。そしてその女の子は、何処と無く棗君に面影が似ていたような…。」そんな不発弾を心に抱えながらどうにか皆の事を上手く助けられる良い方法がないかを一人必死に考えていたのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かぴ(プロフ) - 舞さん» 舞様。応援コメントありがとうございます！これからも楽しんで頂ける様な作品作りをしていきます！コメントありがとうございましたm(__)m (2019年5月2日 22時) (
レス) id: e2ca91722a (このIDを非表示/違反報告)
舞 - 続き楽しみにしてます！ (2019年5月2日 14時) (レス) id: bf1b0cff62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：秋桜 | 作成日時：2019年4月18日 23時
