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意識を失ったままのAを横抱きにして、建物から出る。どうやら僕たちが飛び込んだのは4階だったようで、すぐに地上に出ることが出来た



そこではちょうどベルモットが公安の捜査車両に乗りこんでいた



「あら、バーボン。その様子だと、守りきれたたようね」



「ああ、世話をかけたな」



「たいしたことはしていないわ」



ベルモットはぶっきらぼうにそう言うと、車のドアを閉めると、振り返ることなく走り去った



「降谷さん。すぐに救急車が到着します。宮咲さんもですが、降谷さんもしっかり傷を治療して貰ってください」



「…そうだな」



今日は少し、疲れすぎた。この程度の怪我なら明日にでも仕事に復帰出来る。ひとまず今日はゆっくりAの傍にいよう



「安室さん…A先生は?」



「命に別状はない。明日になれば目を覚ますだろう。コナンくんにも、世話になったな。ありがとう」



礼を告げると、目の前の少年はそんなこと、と肩をくすめながら微笑んだ



「それから、ベルモットが持ってきた資料なんだけど、見せてもらうことって出来る?」


「もちろんさ。でも少し目を通したけど、君達の体を元に戻す薬の作り方は入ってなかったよ。USBの方はまだわからないけどね」




「なっ!!何言ってるの、安室さん…僕の体を戻すって、どういう事?」



「気づいてないと思ってたのか?トロピカルランドで姿を消した、工藤新一くん、だろ?」



コナンくんの身長に合わせるようにしゃがみこんで小声で囁く



あんなに有名だった高校生探偵が、組織の取引が行われた場所で行方不明になり、その直後に彼の幼少期にそっくりな少年が事件現場に現れだした



その少年が工藤新一だという結論に至るのは容易かった



狼狽するコナンくんの後ろから救急車が到着した



「風見、後は任せたぞ。僕は先に警察病院に行ってるから、何かあったら直接来てくれ。スマホは無くした」



風見に声をかけると、ストレッチャーにAを乗せて、僕も救急車に乗り込んだ



閉まっていくドアの隙間から見えるコナンくんの表情は、どこか憑き物が晴れたように見えた






こうして、長い長い突入作戦は幕を下ろした

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ゆず(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます!最終話までお楽しみ頂けるように頑張りますのでよろしくお願いします!! (2022年6月4日 22時) (レス) id: f7fb394352 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 見ててワクワクドキドキしてます!!今後の展開がとっても楽しみです!これからも頑張って下さい! (2022年5月31日 1時) (レス) @page2 id: f8ea42caba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2022年5月27日 7時

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