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「仕方ないですね…ジン。殺してしまいなさい」



ラムの言葉にジンが僕に銃口を向けてくる。奴らに気づかれない程度にAと目を合わせて頷く



「まずは貴様だ、バーボ…」



『う、動かないで!』



ジンのセリフに被せるように、Aがカチャリと拳銃を取り出した



Aのその白い手は震えていた。決死の思いで構えた拳銃を、ジン達は鼻で嘲笑う



「そんな小さい銃1つで、お前に何が出来る?こっちは全員、もっといいモン持ってるんだぜ?」



ジンがそう言うとウォッカが胸ポケットから銃を取り出す。だけどAは、そんなことに怯まずに銃口を向け続けた



「傑作だねぇ宮咲チャン!本気で生きて帰れると思ってんの?ほら、撃ちなよ、撃てるもんなら」



煽るように笑みを浮かべるヴェスパーに、Aの指にも力が入る。あと少し強く引き金を引けば確実に玉は撃たれるだろう



そして窓から見える隣のビルの屋上で、キラリと何かが光った



「…A。大丈夫だ」



そう声をかけるとAは小さく深呼吸をした。そしてー



パァン!!パリィン!



Aが撃った銃弾が窓ガラスを撃ち抜く。自分たちに向かって撃ってくると踏んでいたであろうジン達が口角を吊り上げたとき




「ぐぁ!!」



ジンの肩から血が吹き出し、持っていた拳銃が足元に転がった



「突入しろぉ!!!」



「なに!どうなってるんだ!?」



僕があらん限りの声で叫ぶと、勢いよく扉が開き、数人の捜査官たちが駆け込んでくる



僕もいちばん近くにいたウォッカの銃を蹴り落とし、鳩尾に拳を叩きつける。崩れ落ちてきた巨体に手錠をかけた



「安藤…お前本当に…!!」



公安の1人がヴェスパーの方を見て苦しげにそう呟いた。仲間だと思っていた人物の裏切りに混乱する捜査官に向かって、ヴェスパーは躊躇わずに銃を撃った



「何が起きてるんすか!?」



ドタバタと幹部ではない奴らもどこからか姿を表した。次々に取り押さえていくが、まだまだ組織側の方の数が多かった



「クソッ!こっちへ来い!!」



『っ離してよ!』



Aの声が聞こえて、慌てて振り返るとヴェスパーがいつの間にかAの腕を引っ張って出口に向かっていた



「グズグズしてんじゃねぇ!!」



「Aから離れろ、ヴェスパー!!」

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ゆず(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます!最終話までお楽しみ頂けるように頑張りますのでよろしくお願いします!! (2022年6月4日 22時) (レス) id: f7fb394352 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 見ててワクワクドキドキしてます!!今後の展開がとっても楽しみです!これからも頑張って下さい! (2022年5月31日 1時) (レス) @page2 id: f8ea42caba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2022年5月27日 7時

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