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〜現在〜




「思い出してくれたようで嬉しいわ。あなたの本当の両親を殺したのも私たち。その時あなたは検査入院をしていたのよ」



目の前のベルモットは顎にに細い指を当てて、首を傾けた



「そうね…あなたは私たち組織から2回も命拾いした。ここで消すのは簡単だけど、もったいない気もするわね」



品定めするかのように1歩1歩こちらに近づいてくる。美しい仕草に見とれて、逃げようと思っても足は1歩も下がってくれなかった



「それに、あなたとバーボンの関係も気になるわ。友人?知り合い?…それとも、恋人かしら?」



『あなたには、関係無いことでしょ?』



「あら、随分な言い方ね…言ったわよね?あなた1人くらい、簡単に消せるって」



ゴリっと横腹に固いものが押し付けられる。当たっているポケットの膨らみは拳銃の形をはっきりと表していた



「さぁて、どうしましょうか…引き金を引く?それとも…」



あ、私殺されるんだ。率直にそう思った



天国に行ったらお父さんとお母さんに会えるのかな。こんな状況なのに、何故か頭は冷静だった



「せっかくだし、あなたの生みの親の話でも聞かせてあげようかしら」



何を思ったのか、そんなことを言い始めるベルモット。押し付けられていた拳銃の重みが消えると、強ばっていた体が少しだけ楽になった



「あなたの本当の両親は私たちの研究所で働いていたの。私たちが行っていた研究の手伝いという名目で、組織に入ったらしいわ。



でも、研究が進んでいくにつれて、私たちの本来の目的に気づいた2人は、組織を抜けると言い出した。生かしておけるわけないでしょう?だから、私が殺した…」



驚いた?なんて笑うベルモットを見て、恐怖が湧き上がる。笑顔で人を殺せるなんて、人間じゃない



なんとか逃げられる隙を見つけようと思うけど、彼女の右手は依然としてポケットに入ったまま。下手なことをしたら撃たれてしまう



(零くん、助けて…!)



神頼みのように手を握りしめている私を見て、ベルモットは愉快そうに笑った

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ゆず(プロフ) - まーみんさん» コメントありがとうございます!そうなんですよね、なぜか数話消えてしまいまして…抜けているところを書き終わったら続きも書いていくので、気長にお待ち頂きたいです! (2022年2月11日 13時) (レス) id: f7fb394352 (このIDを非表示/違反報告)
まーみん(プロフ) - ページが飛んでるなと思いました。テスト頑張ってくださいね!応援しています!テスト期間が終わって落ち着いたら、更新も待ってますねー! (2022年2月11日 8時) (レス) @page36 id: c8f47d3f67 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2021年11月27日 23時

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