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ヒロくんの話を聞いた後、どうしてもご飯という気分にはなれなくて、結局もといたソファに戻って並んでテレビを眺めた





ようやく2人とも涙が止まり、ゆっくりと視線が絡まり合う





少し充血した虹彩の薄い瞳に見つめられ、その真剣さに目を逸らせなくなる





「ヒロの時も、萩原の時も松田の時も伊達班長の時も…!全部、間に合わなかった……もう、こんな思い、したくないんだ。





だから、A。君だけは絶対、死なないでくれ…」






そんなこと、言われなくても分かってるよ。7年も待ったんだよ?零くんが離れろって言ったって離れないんだから






『当たり前じゃん』





「心強いな…」





『…零くん、お風呂入って来なよ。なんか、疲れちゃった』





「そうだな、今日は、もう寝よう」






フワりと綺麗な笑みを浮かべた零くんを脱衣所に押し込み、スマホの写真フォルダを遡る






7年前、警察学校の卒業式の後、ナタリーさんと私を含めた7人で撮った写真




高校の文化祭でアニメキャラのコスプレをした3人で撮った写真





修学旅行先に向かう新幹線の中で眠るヒロくんと、イタズラっぽい笑顔でマーカーペンを手にする零くんの写真





真新しい中学校の制服に身を包み、少し緊張した面持ちで校門の前で微笑む3人の写真




赤いハチマキを巻いてお弁当を囲む3人の写真






笑顔のヒロくんがそこにはたくさんいた






本当にいなくなっちゃったの?嘘だよって、笑いながら出てきてくれるよね?





ありもしない私の願望だって分かっているけど、君の死は私にあまりにも大きい衝撃を与えたんだよ





『ヒロくん…会いたいよ』





気づくと液晶画面が、涙で滲んでいた





「…A」





『れいっ…くん…!』





「懐かしい写真だな…確か、運動会でAが転んで大泣きしたんだよな…リレー出れないーって」






『うん…でもなんだかんだ、出たんだよね。それで1位とってすごく嬉しかった』





どうして零くんはこんなに、荒んだ私の心を癒してくれるんだろう





また溢れそうになる涙を堪えて、私は脱衣所に向かった

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ゆず(プロフ) - まーみんさん» コメントありがとうございます!そうなんですよね、なぜか数話消えてしまいまして…抜けているところを書き終わったら続きも書いていくので、気長にお待ち頂きたいです! (2022年2月11日 13時) (レス) id: f7fb394352 (このIDを非表示/違反報告)
まーみん(プロフ) - ページが飛んでるなと思いました。テスト頑張ってくださいね!応援しています!テスト期間が終わって落ち着いたら、更新も待ってますねー! (2022年2月11日 8時) (レス) @page36 id: c8f47d3f67 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2021年11月27日 23時

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