芸人と女優

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それからも撮影が進み何話か撮り終えた頃
いよいよドラマの番宣が始まった。




番宣の時はだいたいAちゃんと出る。





「亜生さんおはようございます〜」




準備を終えてセット裏で待機してると
Aちゃんがやってきた。




『あ！おはよう！』





あの新幹線での事があった以来
Aちゃんは何もなかったかのように
俺に接してくる。それは俺も同じ。





「そういえば初めて会ったの、ここですね。」





今日はしゃべくりの収録。
そういえばそうやったなぁ。




『あ、本間や。
Aちゃん俺らごときで泣いてたなぁ…
なんか懐かし(笑)』





「ごときなんて思ってないですよ？
今でも亜生さんの隣にいるの感動です。」





なんや…この雰囲気…
Aちゃんは俺の事をじっと真剣に見つめる。




そんな顔で見つめられたら…
まだ好きなん抑えられんくなるやんけ。






『Aちゃん、俺まだ…』







スタジオ"では今夜のゲストの登場でーす！"





俺がぽろっと好きやと言いそうになる直前
登場の音楽が流れた。







ぎゅ。





バン！！

スタジオ"きゃー！！！"






え？今…手握られた…？





そんな事を考えながら階段を降りても
まだ俺は動揺してる。



切り替えな…





上田「今日のゲストは女優AAさん
そしてミキの亜生さんでーす！」






『「よろしくお願いしまーす」』






上田「やーもう。Aさん来すぎだよ！(笑)」





「いやいや！レギュラー狙ってますから(笑)」





上田「ははは！もーレギュラーでいいよ！笑
ほんで亜生…お兄ちゃん忘れてきてるよ！」







『あぁ！！！しまった！！
取りに行ってきますわ！！(笑)』





スタジオがウケててホッとして隣を見ると
かわいい笑顔のAちゃん。




あかん。また抑えられんくなってくる。



もうあんま見んとこ…




そうしてしゃべくりメンバーと共に
椅子に座っての収録が始まった。

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