episode参拾陸 ページ42
悪魔に丸呑みにされた時、意識を手放した
海の中にいる気分で心地よくて…
息をするのなんて忘れそうなくらい
「(アキ君に忘れられるの、嫌だな……)」
最後に何か、言い残そうかと思って叫んだけど叶わなくて
私はとことん神様に興味を向けられないらしい
【軟弱だな、人間は】
「(この声…犬神…？)」
永遠【ぐあっ!?】
呼んだ覚えもない犬神の声がした途端、悪魔が苦しみ出した
本来なら私が腕を切って貧血気味なんて済まないくらいの量の血をあげないと来ないのに…
【鳳凰っていうのは厄介な血筋だ…
危うく夜叉に俺の毛をひん剥かれる所だった】
夜叉…まさかあの子が犬神に…
「っ…人がせっかく、干渉に浸ってたのに…
タイミングが遅いのよ！私が呑み込まれる前に来なさいよ!!」
犬神【大体お前は悪魔に頼りすぎだ】
アキ「っ…A…！」
姫「アキアアキアキ君が…！ど〜しよう！？」
「アキ…!?なんで刺されtうわっ！？ちょっと！
投げ飛ばさないでよ危ないじゃない!!」
パ「おっと、お主あの悪魔とも契約しとったのか!?」
犬神に担がれて永遠の悪魔から出るも目に映ったのは
コベニちゃんに刺されているアキ君
夢で見たあの映像と同じだ
アキ君は私を見るなりホッとしてるけど包丁刺さってるし
姫野先輩は姫野先輩で色々動揺してるみたいだけど…
そんなカオスな状況に犬神に投げ飛ばされパワーちゃんにキャッチしてもらう
犬神【いいか小娘、俺はお前の対価でここに来ていない
夜叉の差し出した対価でいる、だからお前の血も寿命も取りはしないが暫くあの女の力は使えないと思え】
「…わかったわありがとう」
それだけ言って犬神は消えてしまった
.
その後何とかパワーちゃんにアキ君の止血をしてもらって
デンジ君が下で悪魔と戦ってる
ずっとやってるもんだから私達外野は体力も限界に達し
私と姫野先輩で見張りを交代しつつ休んでいた
アキ「…A」
「ん？傷…痛む？」
アキ「あの時…何言おうとしたんだ」
傷を負ってベットで休んでるアキの隣に座る
アキはあの時私が呑み込まれようとした時に咄嗟に言いかけたことが気になるんだ
「あの時は本当に最後だと思ったしなんて言うか…」
アキ「？」
「…アキ君煙草臭いな〜って！」ﾆｺｯ
アキ「なっ…」
ずっと一緒に居たいだなんて、次死ぬ時があっても言えないな
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作者名：エリンギ | 作成日時：2022年11月13日 9時
