episode参拾伍 ページ41
悪魔の力なのか突然部屋が傾いて形状が変わっていく
その反動でAちゃんが悪魔がいる方に落ちる所を
アキ君は迷わずAちゃんの腕をとって引っ張り上げようとする
私は正直、Aちゃんが落ちそうになって嬉しいとか
気づけば無意識にゴーストを使ってアキ君にバレないように
彼女を落とした
デンジ君には気づかれちゃったかな
アキ君のバディは私なのに知らない所で知り合っていて
いつの間にか一緒に住んでいて正直彼女の事が妬ましい
いつだったかな…まだアキ君とバディを組む少し前の頃
感情がない子だなってのが第一印象だった
.
「鳳凰Aです、余程の事が無ければ死なないので
気にせずに悪魔の駆除に当たって下さい」
姫「およ？死なないの？何で？」
「私変わってるんですよ」ﾆｺｯ
貼り付けたような当たり障りのない笑顔
声のトーンもずっと安定していて悪くは見えない
それでいて他人に興味がなさそうで冷たくて人間でいて人間らしくない
事情は少しだけ話してもらったからそうなってしまったのも分かった
それにAはしに直面することがあっても全く死なない
だから私も安心するバディだった
でもA自身その体質を嫌っていて本格的にバディを組む事はなかったんだ
.
そんな子がアキ君と知り合っていて一緒に住んで
アキ君と一緒にいるおかげなのか私が次に会った時には
普通の女の子だった
アキ君も心做しか幸せそうで…2人の間に何かがあったのは明確
その場所は私なのに…
アキ「Aが…丸呑み…刀を使う…いいですよね？姫野先輩」
え？ダメだよ…そんなのダメ
どうしてあの悪魔、丸呑みにしたの？
血を見せればアキ君だって諦めるのに…
アキ「姫野先輩!?」
デ「おいアンタな〜にしてんだ！」
ゴーストでアキ君の体を押さえつける
姫「その力を使えば外にも出られるしもしかしたらAちゃんだって助かる…
でも使うとアキ君の寿命はかなり減るの
アキ君はやることがまだたくさんあるんだ…
だからごめんねデンジ君」
それを聞いて合図だと思ったのか荒川君とコベニちゃんがデンジ君襲いかかる
荒「すまぁん!!」
デ「あ!?触んな!!」
コ「死んでエエエエエエエエエ!!」
グサリと刺さったのはデンジ君じゃなくて
アキ君だった
「っアキ…!!貴方ね遅すぎるのよ!!」
犬【フン。知るか。】
姫「……へ？」
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作者名：エリンギ | 作成日時：2022年11月13日 9時
