神様なんて (ページ26)

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episode弍拾肆ページ26

ため息を零しながらバーゲンダッツ(箱買い)が入ったコンビニ袋を持って帰路を歩く

頭で考えるより体が動いた

苦くて痛くて辛い思い出がいつの間にか上書きされていたんだ

最近アキに対してもデンジ君に対しても…四課のみんな…

「………いや…やめておこう」

もうとっくに気づいている

何も失いたくない…失った時の悲しみは関わった分とその人に抱いた情の大きさで比例してくる

「はぁ…ううん、やめよう」

これ以上考えてたら早死しそう…考えるのはよそう

アキに貰った合鍵をポケットから漁りながら歩いていると玄関先の方で物凄い音がした

勢いよく扉をノックしていると思えば何かを突破ったような音が…

パ「おうおうおう！狭い家じゃの〜！」

「ぱ、パワーちゃん？貴方も今日からここに？」

玄関先に向かえばドアノブを突き破って開けたパワーちゃんが肩に猫を乗せて大荷物を抱えていた

パ「おう！ワシも住む！」

*

アキ「何で俺の家にヤバい奴ばかり集めるんすか！」

マ『ん？Aちゃんもその類？』

アキ「Aは違います」

「ま、まぁまぁ…」

パワーちゃんを家に招き入れると連れてきた猫と追いかけっこしていてどうも手に負えない…いつの間にかデンジ君も加わってるし

アキ君がカンカンにマキマさんと電話してる…

マ『私が早川君を1番に信用しているからデンジ君とパワーちゃんを頼みたいの』

アキ「あ…はい…//」

「……ﾑｯ」

マキマさんに何か言われたのかポッとアキの頬が赤くなる

不覚にも少し妬いちゃうのが嫌でパワーちゃんとデンジ君の間に入る

「ほら2人とも！もうお昼にするから大人しくしてなさい！」

デ「え〜!!だって彼奴俺の最強を!!」

パ「もうワシのじゃがははははっ!!」

ﾍﾞﾁｬ

アキ「お前らないい加減…に…」

不本意にパワーちゃんがデンジ君から奪い取ったジャムパンのジャムが頬にベッタリ付く

大量のジャムが乗ったトーストを振り回してるんだから当たり前だけど…

「…2人共…良い子だからお利口にして？ね？」ﾆｺﾆｺ

デ「ご、ごめんなさい…(こっわ…)」

パ「すまん……(怒らせてしまった…)」

アキ「はぁ…(俺よりAの方が向いてるんじゃないか…？)」