神様なんて (ページ20)

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episode拾捌ページ20

最初のバディが死んでバディを組まないと言い張ってる馬鹿な女が来た

それがAだった

岸「丁度いいじゃねーか。お前ら2人で戦ってろ、悪魔使うの無しな」

「殺すつもりでやるの？先生」

Aは手持ちナイフをクルクルと振り回しながら先生に聞いた

岸「あー其奴はお前さんと同じ人間だから素手でやれ悪魔もダメだほんとに死んだらおじさんが責任取る羽目になる」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

「はーい…じゃ！軽くやりますか！」

俺より少し先輩だけど歳は同じくらいだろうか、変な奴だと思った

軽く組手をした後Aに聞いた…なぜ単独行動を好むのか

デビルハンターは短命と聞くし危険も伴うのに疑問だった

聞けば最初のバディが死んでその後何人も死んだが自分は手持ちの悪魔に守られて助かったという

だから守られないように1人になって強くなりたいらしく岸辺先生の所に来たらしい

アキ「危険を犯すならデビルハンターなんて辞めればいいだろ…」

「んー…それは困るかなあ…ほら！公安のデビルハンターなんてお金いいでしょ？それに頼めば衣食住用意してくれるし、こんなにいい優良物件他にないよ！」

アキ「俺は悪魔を殺す目標がある。お前みたいな金目当てな奴は早く死ぬ」

「なぁに？心配してくれてるんだ？」ﾆﾔﾆﾔ

アキ「っ別に…//」

「私やりたい事なんてないからさぁ…だったら安定した興味のない企業のOLを一生続けるより持ってるもの活かしたいじゃない？」

Aも銃の悪魔の被害者だ、でも復讐心がない

岸「あ？彼奴に何で復讐心がないかって？そりゃあお前、彼奴の頭がまともじゃねーからだよ」

アキ「確かに変な奴だけど…まともじゃないって何がだ」

岸「幸せだった家族を悪魔に殺されたのに復讐心が湧かないのはまともじゃねーよ」

*

白いシーツが引かれたベットに寝かされたAを眺める

必要な処置をされ傷や打撲も丁寧に手当されて白い肌に巻かれた包帯

椅子に座って眠っている顔を見る

誰がどう見てもまともで変な場所なんて一つもない

復讐心が湧かないんじゃない…欠落してるだけだ

体を重ねるうちに、一緒に過ごしていてそれを見つけた

アキ「……十分Aはまともだ…普通の人間に変わりない」

もう失わないように…そっとAの手を握った