Interlude -休暇期間- 10 ページ2
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上手、なんて言葉じゃ足りないくらい、彼女のダンスは魅力に溢れていた。
よく見たら細かいテクニックが入ってるのに今まで見たダンサーの中で一番クセがない、それでいて迫力のあるダンスだった。
踊る時の肩から指先までのラインとか、
ターンした時にブレない身体の軸とか、
上半身を動かすたびに揺れる長くて真っ直ぐな髪とか、
キャップとマスクの間から覗かせたガラス玉みたいに透き通った瞳とか、
本当に全部が輝いて見えた。
一瞬にして心が奪われた感覚だった。
気づいたら俺は彼女から目が離せなくなっていて、彼女の動き一つ一つに魅入ってた。
音楽が止まってスタジオにいたメンバーから称賛がかけられる中、俺は一歩出遅れながら彼女に駆け寄った。一言でもいいから彼女と言葉を交わしてみたかったから。
俺の姿を認めた彼女は、あっと声を出して俺が話しかけるよりも先に言葉を紡いだ。
『もしかしてハンビン？同い年でダンスが凄く上手な子がいるってトレーナーさんに教えてもらって』
女子としては少し低く、でも澄んだ声が心地良かった。
練習中はずっと彼女の横を陣取ってしまった。
話したいことがどんどん溢れて、他の人が彼女に話しかける隙すら与えなかった。
彼女は同じ2001年生まれで、だけどダンス歴は俺より長かった。
昔はスクールでダンスを習っていたけど今は通ってるダンススタジオはなくて、好きな時にバスキンに行って踊ったり、そこで知り合った人のスタジオに行って一緒に踊るくらいらしかった。
今日ここに来たのも、本当に街中でトレーナーに声を掛けられて着いてきただけだったことも知った。その時は彼女の危機感のなさに心配になったな。
好む曲のジャンルに拘りは無くて、韓国の音楽には疎いって彼女は言った。
『でも、ジェイ・パークはよく聴くかも。3年くらい前に出たあの有名やつとか』
彼女が口にした曲を口ずさむと、歌声が綺麗だって言ってくれた。そして歌もダンスも上手だなんてアイドルみたいだって。
練習終わりに、俺以外にも試験明けでスタジオに久しぶりに来た子がいたから、その日は皆で晩御飯を食べに行くことになった。だけど、勿論彼女のことも誘ったんだけど断られちゃった。
スタジオを出て、彼女はバスで帰るからって皆とは反対の方向を指差して去っていった。
皆で彼女に向かって手を振って分かれた。
名残惜しさを感じながらも、またすぐ会えるだろうって思い込んでた。
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ダリア(プロフ) - 更新ありがとうございます！ (3月14日 22時) (
レス) @page25 id: 942cc2825c (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - 続きが見たいです😭 (12月30日 14時) (レス) @page24 id: 5c6fd2a21e (このIDを非表示/違反報告)
無添加 - 感動してます、本当に更新されてる、、生きててよかった、、、です。 (9月26日 2時) (レス) id: 5066827cbd (このIDを非表示/違反報告)
すいみ(プロフ) - ダリアさん» こちらこそ嬉しいコメントありがとうございます💘この亀更新なのに待っていただけたなんて嬉し過ぎます😭あと少し、最後まで見守っててください✨ (9月17日 23時) (レス) id: 112579e6aa (このIDを非表示/違反報告)
ダリア(プロフ) - 更新ありがとうございます😭ずっと続きが気になっててほんとにありがとうございます😢😢 (9月11日 17時) (レス) id: 942cc2825c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すいみ | 作成日時：2023年6月16日 23時
