ep.26 ページ26
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「…ほんまむさ苦しいなあ」
それからというもの、最近は
わたし、凜ちゃん、小瀧くん、流星くんで行動するようになったの。
今は四人で保健室に来てる。
「まあそう言わんといてや、淳太」
そう言って淳太先生の肩に腕を回す小瀧くん。
「淳太、私コーヒー飲みたい」
「自分で淹れろアホ。あと頭重いからどけろ」
淳太先生の右肩に頭を乗せて甘える凜ちゃん。
凜ちゃんは普段は大人っぽくて頼りがいがあるけど、
淳太先生の前では割と甘えたさんだ。
小瀧くんと凜ちゃんに挟まれて鬱陶しそうにするけど、
まんざらでもなさそうな淳太先生がなんだか面白い。
「……で、そこは付き合ってるん?」
「…誰が?」
「お前と流星」
「付き合ってないよ。友達だよ?」
「最近の高校生は、付き合ってなくても
そんなことするんや……」
わたしは流星くんの肩に頭を預けて、
流星くんはわたしの頭に頭を預けて座っている。
なんというか。流星くんの隣は落ち着く。
「これぞ、友情だから」
って流星くんが言うと「何を言うてんねん」ってつっこむ淳太先生。
「さすが流星くん、良いこと言うね!」ってわたしが言うと
「もうそこの天然二人は手に負えない」って呆れながら言う凜ちゃん。
凜ちゃんも最初の方は嫌そうな顔をしていたけど、
最近は四人でいるのが少し楽しくなってきたんじゃないかなって
顔を見ればわかる。
「(……なんか、楽しいなあ)」
「(……俺も)」
流星くんと顔を見合わせて、少し、笑った。
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作者名：えり | 作成日時：2017年9月19日 22時
