ep.24 ページ24
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「……そっか。どんな人なん?」
「ずっと昔からわたしのそばにいてくれるの。
少しぶっきらぼうだけど、心から優しい人。
わたしの一番、大切な人。」
「…そこまでAちゃんに想われる人が羨ましいな」
「さっきの女の子も、きっと小瀧くんのこと
想ってくれてるよ。」
どうなんやろな、ってすこし寂しげに笑う小瀧くん。
「小瀧くんの周りにいる女の子たちも、お友達も
皆そうだと思うよ。きっと小瀧くんのこと
大切に思ってる。
ねえ、だから、あんなことしちゃだめ。
さっきの女の子、絶対悲しい思いしてるよ。」
そう言うと、「Aちゃんは、純粋やな」って言われる。
純粋とか、そうじゃなくって。
だって、さっきの女の子は、ずっと小瀧くんと一緒にいたいって
顔をしていたような気がするもん。
「だめだよ、ちゃんと傍にいてくれる人を大切にしなくちゃ。
いつ離れて行っちゃうか、わからないから。」
……それが、永遠の別れになってしまうかもしれないから。
「……Aちゃんは、複数の女の子と関わるような
男はやっぱり嫌?」
突然そんな質問されて、少し考えてみたけど、
和くんが他の女の子に優しくしたりとか仲良くしてる
姿を見るのは、やっぱり嫌だ。
だから、
「うん。少し、嫌かな」
そう言うと納得したかのように
「うん、わかった」と言いながら立ち上がる小瀧くん。
そろそろ戻ろうか、って言われて
教室に一緒に戻った。
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作者名：えり | 作成日時：2017年9月19日 22時
