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ep.23 ページ23
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「…小瀧くん、どうしてここにいるの?
瞬間移動できるの?」
わたしのなんともまぬけな質問に、
あははっと笑い出す小瀧くん。
「なんでそんな質問やねん笑」
やっぱAちゃんおもろいわーって
ずっと笑ってる小瀧くん。
もう。だってあまりにも早すぎてびっくり
したんだもん。
そんなに笑わなくても。
……って、わたしが聞きたかったことは
そうじゃなくって。
「ねえ、一緒にいた女の子は?
きっと小瀧くんのこと、待ってるよ。」
「あー…Aちゃん見つけたから
バイバイしてきた。」
へらっと笑ってそう言う小瀧くん。
そんなことを言われて返事に困っていると、
「なあ、Aちゃん。
俺とちょっと話さへん?」
そう言うとぐいっとわたしの手を引っ張り、
中庭へと連れ出す。
「ここ、座り」
木の下の丁度木陰になっているところに
小瀧くんがハンカチを広げて、
ここに座れと言う。
申し訳無くて断ったんだけど、
「女の子は素直に甘えればええんやで」と言われて
半ば無理矢理座らされた。
小瀧くんもわたしもなぜか揃って体育座り。
「……Aちゃんは、好きな人おるん?」
急にそんなことを聞かれるから、少しびっくりしてしまう。
でも、いないなんて言うと嘘になる。
「…うん、いるよ。」
そう言うと、少し寂しそうな顔をする小瀧くん。
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作者名：えり | 作成日時：2017年9月19日 22時
