ep.17 ページ17
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昨日の夜のことを思い出して
少し寂しくなりながらも、1人で
とぼとぼと登校する朝。
今日は和くんに会えなかったなあなんて
思いながら歩いていると
「Aちゃん!」
昨日覚えたばかりの声が、わたしの名前を呼ぶ。
小瀧くんだ。
「小瀧くん。おはよう。
…それと、ええっと…?」
爽やかに微笑む小瀧くんの隣に、
見慣れない男の子が居る。
これまた高身長だ。
「ああ!こいつ藤井流星っていうんよ。
俺の友達やで。」
と小瀧くんが肩を組むと、少し嫌そうにする彼。
そんな彼にじっと見つめられる。
なんかわたし変かな?と焦っていると、
「名前は?」と突然聞かれる。
「え、えと…Aです。」
「望と友達なん?」
「と、友達っていうか、なんというか…」と
口籠もっていると、
「昨日出会ったばかりやけどもう友達やん!」って
小瀧くんが言う。
そうかな、そういうものなのかな、と思っていると。
「望の友達なら、俺の友達やんな。
よろしく、A」
と、藤井くんに言われる。
わあ。同年代の男の子に名前を呼び捨てされるなんて
初めてだ。
そう思ったら少し緊張してしまう。
だけど、不思議と嫌な気持ちにならないのは
この藤井くんの独特の雰囲気のおかげなのかな。
なんで流星が先にAちゃんのこと呼び捨てで
呼ぶねん!って小瀧くんが怒ってる(なんでだろう?)と、
友達なんだからええやろ。なあA?と言いながら
わたしの顔を覗き込んでくる藤井くん。
小瀧くんもだけど、
よくよく見ると藤井くんも目鼻立ちがはっきりしていて
綺麗な顔立ちをしている。
なんだか、すごい2人と友達(?)になったなあと
思う朝だった。
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作者名：えり | 作成日時：2017年9月19日 22時
