【ワンパンマン】セーラーガール【女主】 (ページ23)

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21撃目ページ23

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無免ライダーが悪党を倒しに現れた

その事に周りの人々は「無免ライダーだ!」、「無免ライダーが来てくれた!」、「彼が来てくれたならもう安心ね」と口々に言って行った。……しかし、Aはどうしてもその【安心】と言う言葉に違和感を感じて仕方がなかった。例え【C級ランキング1位のヒーロー】であろうと、所詮は【C級ランキング1位】。一般人であることに変わりは無いのだ

「【正義の自転車乗り】……無免ライダー参上っ!!」

その台詞を聞いた人々は、口々に無免ライダーに向けて叫ぶ。「奴らはそこのに暴力を振ろうとしたんだ!」、「お願いやっつけて!」と言う

……だがどうだろうか、桃源団に立ち向かった無免ライダーは元々Aを痛めつけようとしていた男に一発右ストレートを受けただけで宙を舞い、撃ち堕とされた戦闘機の如く地に落ちた。羽虫の如く撃ち負けてしまった無免ライダーを見つめていたAは二度目の大きな溜息を吐き、有名ブランドのパーカーのフードを外した(普段はセーラー服で行動しているのだが、今回はセーラー服をクリーニングに出してしまっているので今はジーンズにパーカーと言う格好だ)

するとどうだろう、フードの中から現れたAの素顔に桃源団も周りの人々も驚きに顔を染めた

「セーラーガールだ……」
「え、セーラーガール……?」
「セーラーガールだよ……」
「セーラーガールが来てくれた」

数秒の沈黙の後、先程まで無免ライダーに声援を送っていた民衆は、今度はAに声援を送ったのだ。……自分達を命を張って守ろうとしてくれた無免ライダーを放って。人間というのは右往左往されやすいものだ。先程まで自分達を命を張って守ろうとしていたヒーローより強いヒーローが現れれば後者を選ぶ

あぁ……我ながら思う、人間というのは醜く愚かで

「阿呆らし……」

殴りかかってきた男4～6名を蹴り一発で蹴散らしてしまった。……弱い。……あー……

「つまんねぇの」

ヒーローインタビューと押し掛けてくるインタビュー者を「邪魔、邪魔、退いて」と壊れたロボットのように繰り返しながら地面にぶっ倒れていた無免ライダーを肩に担ぎ、最寄りの病院を目指した

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