【オリジナル】EREMENT７ (ページ30)

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第２７１話　近状報告ページ30

ハデス「どうして僕の名前を…ハッ…
しまった…魔王なのに…僕って…」

あ「…相変わらずだね…自分の性格を偽って
魔王の肩書を守ろうとする…
そうしなくても、ハデスは魔王なんだから
自分が好きなようにすればいいのに…って前に言わなかった？」

ハデス「！どうしてそれを…」

あ「…本当に忘れちゃったの？私だよ」

ハデス「…！まさか…ミル…カーナ…？」

ミルカーナ「そうだよハデス！」

ミルカーナとハデスは抱き合う
あの日以来、初めてこうして生身出会うのだ
喜ぶ以外何もない

ハデス「会いたかった…！暗い底でずっと寂しくて！」

ミル「私も会いたかった…あなたの首がはねられて
私は堕天してしまったの」

ハデス「でも、君の姿はまるで…」

ミル「ハデス私は人間になったの」

ハデス「！？」

ミル「罰として人間界に落とされたけど
人間になって分かったの
人間に“あれ”は必要ない…」

ハデス「…そっか…ミルカーナ…
僕は君への気持ちは忘れてないよ
でも、人として生きていくんでしょ？
君はそういう人だもんね」

ミル「…ええ…」

ハデス「僕の封印は解かれてしまった…
神様である以上…魔王としても上に戻らなきゃ…
でも、ちょっと待てよ？
封印されてから何年たってるんだい？」

ミル「えーと…１７年なのかな？
私がお腹に宿ってからだから…」

ハデス「神様の感覚で言うとそうでもないよね」

ミル「まぁそうだね…」

ハデス「でも、堕ちる前に僕は封印されてるから…
結局は多分100年経ってる…？」

ミル「…あぁ…多分…
！ちょっと待って！
貴方を封印したガイアはどうなるの？」

ハデス「ガイアなら、この封印が解かれた時点で
神様の赤ん坊として戻ってるよ」

ミル「そう…！」

ハデス「今…魔界はルシファーが仕切ってるんでしょ？」

ミル「え！？なんで知ってるの！？」

ハデス「ハハやっぱりか…
このままルシファーに任せようかなぁ…
きっと僕が戻ってきたことは神様みんな知り渡ってるんじゃないかな？
封印が敗れるとその時に使われた力がみんな神様に知れ渡るのさ
だから、大物が解かれたときは大騒ぎさ」

ミル「それ…ハデスにも言えるんじゃ…」

ハデス「…そうだった…！
急いで天界に帰らなきゃ…！」

ミル「アハハ…！」

ハデス「ルシファーが僕を見たら
きっと彼は怒るだろうね
嫌われてるのは知ってるからね
まぁ…ﾎﾞｿｯ)君の関係だけど」