【オリジナル】EREMENT 番外編 (ページ6)

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主人公の過去　２ページ6

兄弟「おおー！」

レオ「かわええ！パシャ」

リョク「レオそれあとで俺にも送ってくれや」

マリア「私にもね」

母「兄弟揃って…」

父「可愛い…さすが俺の娘だー！」

あ「なんかやだ」

母「あらら…」

父「ええ…」

お父さんは、消防士
仕事が忙しくなかなか帰ってこないけど
そんなお父さんが大好きだった
幸せな日々が続くと思っていた…けど…

あの事件が、家族の崩壊を招いてしまった…

事件の前の日…。

父「A…笑っていればこれからなんだって明るく過ごせるんだぞ！」

あ「…ん？」

父「何があっても、笑っていればみんな自然と笑顔になるんだ」

あ「みんな？」

父「そうさ！ Aは可愛いからな！
もちろん兄弟全員可愛いが…
その中で、お前には笑っていて欲しいんだ
どんなに悲しいことが起きても、笑ってるんだぞ！」

あ「うん…！(それでみんなが笑顔になるなら…！)」

あんなことが起きるなんて、思ってもいなかった
もっとはやくに…笑っていれば良かったのにね…。

次の日…

父「行ってきます」

母「いってらっしゃい」

リョク「いってらっしゃい」

レオ「夕方には帰ってくるんだろ？」

父「まぁ仕事の問題だな」

マリア「今日は、鍋にしようよお母さん！」

父「おっいいな！」

あ「いってらっしゃい…」

父「行ってくる！」

あ「(ﾆｺｯ)」

父「おお～！笑えるようになってきたじゃないか！」

あ「…えへへ…」

母「いってらっしゃい」

全「いってらっしゃーい」

父「行ってきます」

これが最後になるなんて、誰も思ってなかった…
夕方ぐらいに突然、家の電話が鳴った
出たのは私じゃなくてお母さんだった

母「はい…えっ…嘘…ですよね…？
……っ！ …すぐ行きます！」

リョク「どないしたんや？母さん」

母「お父さんが…亡くなったって…」

あ「えっ…？」

リョク「なっ…」

レオ「嘘だろ…」

マリア「え…」

朝は元気に出て行ったじゃん…！
なんで…！

母「仕事場で火事が起きて
子供を助けたらしいんだけど…
全身のやけどがひどかったらしくて…！」

あ「…」

どんなに悲しいが起きても
笑えばみんな笑顔になる…
だけど…なんで…

「Aちゃん笑ってみて！」

あ「…」

「あーあ…」

「今日も笑わないのか…」

笑うことなんてできない
一番に笑顔にしたい人がいないじゃん

あ「笑うって…ナンダッケ…？」