No,59 降谷side ページ13
「ん...」
何処だ、ここ。
俺は虚ろな目で天井を見上げた。
どうやらソファで寝かされていたようだ。
「痛ってぇ...」
起き上がる拍子に肩が痛んだが、丁寧に手当てが施されていた。
いや、まじでここ何処だ。
病院でないのは明らかだが。
「そうだ、風見に連絡」
ポケットに手を突っ込みスマホを抜き取る。
起動させ、電話アプリを開くと風見から不在着信と着信ありがそれぞれ一件ずつ履歴に残っていた。
着信ありの方は23秒と表示されている。
23秒間、何を話した...?
取り合えずかけ直す事にして画面をタップすると2コールで出てきた。
「もしもし」
「もしもし、降谷さんですか!?」
「ああ、俺だ」
「はぁ、良かった。心配しました」
「悪かったな」
「いえ。怪我とかしてませんよね」
「いや、肩に銃撃と」
「銃撃!?」
「まだ終わってないんだが」
「まだあるんですか!?」
無茶しないで下さいよ、と溜め息をついている。
「ところで、今どちらに?」
「ここは...」
スマホを片手に部屋を見渡す。
これといって怪しいものは無い。
ふと、ガラスタイプのテーブルに目を向ける。
そこには俺への置き手紙があった。
<安室さん
別の部屋に居るので何かあれば呼んで下さい。 A>
そうだ、俺は倒れる直前にAに介抱されて...
「あの、降谷さん?」
「ああ、ここは知人の家でどうやら介抱されたらしい」
俺はそれだけ伝えると風見が急に押し黙ってしまった。
「どうした?」
「...降谷さん、その方は女性ですか?」
「そうだが...それが何かあるのか」
「降谷さん、すみません」
風見の突然の謝罪に困惑するばかりだった。
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SuiSei - メアリエナさん» コメントありがとうございます!!嬉しいお言葉を頂き恐れ多いです。ここまで読んで下さりありがとうございます。 (2018年8月29日 21時) (レス) id: 67fcc70434 (このIDを非表示/違反報告)
メアリエナ(プロフ) - 思わぬ完結に驚きました。切ないけど、それだけじゃない終わり方、尊敬します。もうちょっとで泣きそうでした(笑) いい作品をありがとうございました。 (2018年8月29日 21時) (レス) id: 1d139961bb (このIDを非表示/違反報告)
SuiSei - *ひな*さん» コメントありがとうございます。正直自分自身、これで良かったのかと思う部分もありましたが、嬉しいコメントを頂き自信が持てました。ここまで読んで下さりありがとうございました。 (2018年8月27日 21時) (レス) id: 67fcc70434 (このIDを非表示/違反報告)
*ひな* - 最後とか切な過ぎて涙だばーっです。ほんとに。あぁ、、、マジ泣けた… (2018年8月27日 14時) (レス) id: 966379f9ef (このIDを非表示/違反報告)
SuiSei - 椿さん» とても嬉しい誉め言葉ありがとうございます!!とても励みになります。これからも更新頑張ります!! (2018年8月19日 18時) (レス) id: 67fcc70434 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SuiSei | 作成日時:2018年8月11日 8時