私は、平穏で静かな高校生活を送りたいお嬢様です 2【安室透／降谷零】

No,57 ページ11

『...もしもし』




「こちら警察庁警備局警備企画課の風見です。降谷さん聴こえますか!?」



『え?あの...』

「え?...」




沈黙が続く。



いや、誰?降谷さんって。

先に沈黙を破ったのはあちらの方だった。

「女性の方ですか?」

『はい』

「そちらに降谷という男性はいらっしゃいませんか」

...降谷って人?

『...いえ、いませんけど』

「そうですか。ですが確かに彼の番号に掛けた筈なんですが」

『間違っていたりしませんかね?』

「...そうかもしれません。確認してみます。すみません、お騒がせ致しました」

『いえ、大丈夫です』

「あの」

『はい?』

「今の話は忘れて下さい...いいですね?」



『...はい』



電話越しでも分かる圧に頷くしかなかった。



画面をタップして通話を切る。

にしても、何だったんだろう。

間違え電話にしては凄い所から掛かって来たけど...






あれ?何かが引っ掛かる。

さっきの人警察庁って言った?

警視庁じゃなくて?



ドラマとかで時々出てくる気がする。

それに前コナン君が言っていた「ただの警察じゃない」と、「警備局警備企画課」のワードを照らし合わせてみる。






まさか、ね。




私は机の上に置き手紙を残して静かに部屋から出た。

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