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宏太side
__「俺はまだ謝らない。」
知念の泣き声だけが響き渡っていた
病室に聞き馴染みのある彼の声が、、
宏太「光、、」
光 「知念の言う通り。俺は山田に、心がズタズタになるまで言われたら謝る。」
雄也「…。俺も。山田の本当の気持ち知りたい。」
大貴「俺も、でもちゃんとその後は本気で謝るから。」
伊野尾「じゃあ、俺も。」
裕翔「確かに、やまの怒りの逃げ場を作らないと…。…、僕もそうする。」
侑李「み…、んな…。」
確かにその通りなんだ。
まず山田の怒りの逃げ場を与えないと。
そうしないと、彼は爆発してしまう。
更に、もっと激しく。
これじゃ謝ったもん勝ちだ。
俺達は傷付けとくだけ傷付けて、
山田の言い分を聞かず終わらせようとしていたんだ。
ちゃんと涼介の気持ち、怒り、苦しみ。
全てを受け入れないと。
宏太「じゃあ、俺も。」
光 「あぁ、」
本当は傷付けた事今にでも謝りたい。
でも、
謝ってしまったら、
涼介の逃げ場がなくなっちゃうから。
+
大貴side
それから何時間経ったかな。
皆次の日の分まで仕事をずらしてもらって、
つきっきりで山田の側にいた。
光 「山田、身体拭くよ。」
光くんは山田の服を脱がして
暖かいタオルで身体を拭いて、
侑李「これドラマの皆さんがくれたんだよ。涼介、早く起きてよね。」
知念は山田にずっと声をかけて。
各々山田の為に最善を尽くした結果だろう。
そろそろ起きてくれても良いんだぞ、
山田。
そんな意味を込めて俺は山田の手を、
ぎゅっと。
握りしめた。
すると、
大貴「ん。」
確かに、確かに。
僅かなだけど手を握り返してくれた様な気が。
大貴「山田、山田？」
俺は山田の肩に手を添え優しく身体を揺らした。
すると、
涼介「んっ…、」
伊野尾「やまだっ…！？」
涼介「んんっ…、、はぁっ…。」
大貴「俺達の事分かるか？」
涼介「うんっ…、、」
彼は約２０時間ぶりに、
大きな瞳を再び開けたんだ。
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作者名：麗皐 | 作成日時：2020年8月29日 21時
